空き家の売却費用は?税金の種類や特例についても解説

売却コラム

空き家の売却費用は?税金の種類や特例についても解説

親から相続した空き家を売却する際、仲介手料や解体費用のほかに、高額な税金がかかるのではないかと不安に感じていませんか。
空き家売却でかかる費用や税金の全体像を把握し、特例や補助金を活用することで、手元に残る金額を増やせます。
本記事では、空き家売却に必要な費用の相場と税金の種類を明確にしたうえで、3,000万円特別控除など、税負担を軽減する特例の活用法を解説いたします。
空き家の売却で損をせず、最終的な手取り額を増やしたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

空き家売却に必要な費用の相場と内訳

空き家売却に必要な費用の相場と内訳

空き家売却を検討する際、手元にいくら残るのかを把握するためにも、事前に売却にかかる費用を知っておく必要があります。
まずは、空き家売却で発生する各種費用の相場と、仲介手数料・解体費・処分費などの内訳について解説していきます。

仲介手数料の計算式と支払いタイミング

不動産会社に買主探しを依頼した場合、成約時に成功報酬として仲介手数料を支払います。
手数料には上限があり、上限を超える請求はできません。
400万円超の物件は、「売買価格×3%+6万円」に消費税をくわえる速算式で上限を求めます。
支払い時期は法律で固定されていないため、契約時に半額、引き渡し時に残額とする取り決めが一般的です。
媒介契約の段階で、金額・支払い方法・タイミングを契約書で確認しておくことが大切です。
くわえて、領収書や請求書を保存し、後日の確認に備えましょう。

解体費用の坪単価目安と見積チェック

空き家を更地で引き渡す場合などは、解体費用が必要になります。
目安の坪単価は木造で4万~5万円程度、鉄骨造で6万~7万円程度、鉄筋コンクリート造で7万~8万円程度といえます。
重機が入れない狭小地では手作業が増え、費用が上がりやすい点にも注意が必要です。
費用には足場や廃材運搬、整地なども含まれるため、見積書は内訳が明細化されているかを確認しましょう。
また、一式の表記が多すぎないか、追加費用の条件、廃棄物処理のマニフェストが発行されるかの有無を比較することが大切です。

残置物や不用品処分費用の相場と活用法

長年の残置物が多い空き家では、不用品処分費がまとまって発生します。
相場の目安は1Kで3万~8万円程度、2DKで8万~20万円程度、3LDK以上は20万円超になるケースが一般的です。
費用を抑える場合、自治体回収が最安ですが、分別と搬出の手間や数量制限がネックになります。
また、テレビや冷蔵庫などの家電リサイクル法対象は、別途手続きが必要となります。
業者に依頼する場合は、一般廃棄物収集運搬業の許可の有無を確認し、無許可業者の不法投棄リスクを避けましょう。

▼この記事も読まれています
空き家を売却する最適なタイミングとは?相場の動向や築年数から検討しよう

空き家売却で発生する税金の種類と算出方法

空き家売却で発生する税金の種類と算出方法

前章では、売却に際してかかる費用相場について述べましたが、売却益が出た場合は税金も考慮する必要があります。
ここでは、空き家売却時に発生する税金の種類と、譲渡所得税や印紙税の算出方法について解説いたします。

譲渡所得税の計算式と短期・長期区分

空き家を売却して利益が出た場合、その利益に対して所得税と住民税を合わせた「譲渡所得税」が課されます。
計算式は、「収入金額-(取得費+譲渡費用)=譲渡所得」となります。
取得費が不明であれば、売却価格の5%を概算取得費として計上することが可能です。
税率は所有期間により異なり、5年以下は39.63%の短期、5年超は20.315%の長期が適用されます。
なお、所有期間の判定は、売却年の1月1日時点でおこなう点に注意しましょう。
また、納付は翌年の2月16日~3月15日に確定申告でおこないます。
取得費や譲渡費用の領収書や契約書は、申告時の根拠資料として整理しておくとスムーズです。
くわえて、相続で取得した不動産は、被相続人の取得日を引き継ぐ点も知っておくと良いでしょう。
計算に迷う際は、国税庁の案内を参照し、最新の税率や取り扱いを確認しましょう。

売買契約書に貼付する印紙税の税率

売買契約書には、金額に応じた印紙税が必要です。
まず、収入印紙を購入して契約書に貼付し、当事者の押印や署名で必ず消印しましょう。
現在は軽減措置があるため、2027年3月31日までは税額が抑えることが可能です。
たとえば、1,000万円超~5,000万円以下の契約金額であれば、印紙税は1万円に軽減されます。
正本を2通作成する場合は、それぞれの通数に印紙が必要になります。

建物と土地で異なる消費税の扱い

土地の売買は非課税ですが、建物の売却は原則として消費税の課税対象です。
ただし、個人が自宅や相続空き家を売る場合は、事業者に当たらず非課税といえます。
一方で、賃貸業などの課税事業者に該当する場合は、課税になる点に注意しましょう。
また、仲介手数料などの各種サービスには、売主が個人でも消費税がかかります。
課税区分の判断に迷う場合は、早めに税理士へ確認しておくと安心です。

▼この記事も読まれています
空き家に残された仏壇はどうするべき?仏壇処分の方法や手順を解説

税負担を抑える補助金・特例の活用方法

税負担を抑える補助金・特例の活用方法

ここまで、売却費用と税金の仕組みを解説しましたが、納税額を減らすための特例や補助金もおさえておきましょう。
最後に、税負担を抑えるための補助金や税制特例の活用術、とくに3,000万円特別控除について解説していきます。

空き家解体補助金の申請手順

老朽化した空き家を解体して売却する場合、多くの自治体では、解体費用の一部を補助する制度が設けられています。
危険家屋の基準に合致し、滞納がないなどの要件を満たすと、費用の5分の1~2分の1が支給対象になる仕組みです。
申請は窓口で対象確認のうえ、申請書と見積書を提出し、審査後に交付決定通知が届きます。
なお、交付決定前に契約や着工すると対象外になるため、順番を守ることが何より重要です。
また、予算枠で締切となる場合もあるため、早めの情報収集とスケジュール管理が大切です。
要件や上限額は自治体で異なるため、募集要項を丁寧に確認しましょう。

3,000万円特別控除の適用条件と効果

相続空き家の売却では、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例を使える可能性があります。
これは、亡くなった親が単身で居住していた旧耐震の一戸建てで、相続開始から3年を経過する年の12月31日までに1億円以下で売却することが主な条件です。
そのため、耐震リフォームをして適合させるか、更地にして売却するいずれかが必要となります。
適用には翌年の確定申告と、市区町村の確認書などの添付が求められます。
売買代金や工事費の支払い証拠を整え、申告準備を前倒しで進めると良いでしょう。

取得費加算特例の概要と注意点

相続税を納めた場合は、その一部を取得費に加算できる、取得費加算の特例もあります。
これは、相続開始から3年10か月以内の売却が条件で、課税対象の譲渡所得を小さくする効果が期待できます。
ただし、3,000万円特別控除とは併用不可のため、どちらが有利かを試算して選ばなければなりません。
譲渡所得が大きい場合は「特別控除」、相続税額が大きい場合は「加算特例」を選ぶと良いでしょう。
判断が難しい場合は税理士に相談し、手取りを増やす観点で比較検討しましょう。

▼この記事も読まれています
空き家は売るべき?貸すべき?判断基準・売却方法・注意点をご紹介

まとめ

空き家の売却では、仲介手数料や解体費、残置物処分費などが発生するため、事前に費用の全体像を把握しておくことが重要です。
売却で利益が出れば「譲渡所得税」が、契約書には「印紙税」がかかるため、所有期間に応じた税率などを正しく理解して、申告する必要があります。
税負担は、自治体の解体補助金や3,000万円特別控除などで軽減できますが、他の特例との有利不利を比較し、手取り額を増やす選択をしましょう。


”売却コラム”おすすめ記事

  • 中古マンションの管理状況の確認方法は?修繕履歴や議事録も解説の画像

    中古マンションの管理状況の確認方法は?修繕履歴や議事録も解説

    売却コラム

  • 不動産売却に必要?登記簿謄本の取得手順も解説の画像

    不動産売却に必要?登記簿謄本の取得手順も解説

    売却コラム

  • アスベスト物件は売却できる?不動産の調査義務も解説の画像

    アスベスト物件は売却できる?不動産の調査義務も解説

    売却コラム

  • 不動産売買契約書はなぜ必要?内容や確認すべきポイントを解説の画像

    不動産売買契約書はなぜ必要?内容や確認すべきポイントを解説

    売却コラム

  • 成年後見人が不動産売却をする方法は?手続きの手順についても解説の画像

    成年後見人が不動産売却をする方法は?手続きの手順についても解説

    売却コラム

  • 不動産売却での失敗しない担当者の選び方!ポイントや相性も解説の画像

    不動産売却での失敗しない担当者の選び方!ポイントや相性も解説

    売却コラム

もっと見る