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空き家に残された仏壇はどうするべき?仏壇処分の方法や手順を解説

売却コラム

空き家に残された仏壇はどうするべき?仏壇処分の方法や手順を解説

空き家に残された家具家電は、粗大ごみに出す・リサイクルショップに売る・希望者に譲るなど、さまざまな処分方法があります。
しかし仏壇の場合は、そのまま粗大ごみに出しても良いのか迷ったり、他人に譲りにくかったりと、適切な処分方法が見つからない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、仏壇が残っている空き家を所有している方に向けて、空き家の仏壇はどうするべきか、仏壇処分の手順や方法をご紹介します。

この記事の執筆者

このブログの担当者  木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

空き家に残された仏壇はどうするべき?

空き家に残された仏壇はどうするべき?

仏壇には、各家の先祖様がまつられています。
かつては、多くの住宅に仏壇があり、毎日手を合わせていました。
仏壇に手を合わせる習慣は、共通の先祖様に思いを馳せ、家族のつながりを深める役割がありました。
しかし、近年の住宅事情の変化により、仏壇のない住宅が増えています。
2019年に葬祭サービスを提供する企業がおこなった調査によれば、自宅に仏壇がある方の割合は37%でした。
しかし、70代以上の方の仏壇所有率は60%を超え、10代でも過半数が「仏壇や代替えのものがほしい」と回答しています。
空き家に残された仏壇の取り扱いについては、家族の考え方を尊重し、各家庭に合った対処方法を選ぶことが重要です。

空き家に残された仏壇の対処方法

空き家に残された仏壇の対処方法は、「自宅に移す」と「処分する」の2つです。
仏壇は思いのほか大きく、近年の住宅は仏壇を置けるようには設計されていません。
そのため、自宅に仏壇を移したいと考えるものの、移動が難しく、新しく小さな仏壇を購入して空き家の仏壇を処分する方もいます。
こちらは「自宅に移す」と「処分する」を合わせた方法と言えるでしょう。
自宅に移す場合でも、処分する場合でも、「その場にあった仏壇がなくなる」ということには変わりありません。
長く利用されてきた仏壇には、ご先祖様の魂が住んでいると言われています。
どちらの対処方法を選ぶにしても、手順を踏んでご先祖様の魂を供養するようにしましょう。

空き家でおこなう仏壇処分の手順とは

空き家でおこなう仏壇処分の手順とは

仏壇処分の手順は、仏壇を移すのか、処分するのかによって異なります。
ただしどちらの方法であっても、大きな流れは変わりません。

共通の手順:閉眼供養

閉眼供養は、仏壇に宿っているご先祖様の魂を抜く儀式であり、地域や宗派によっては魂抜き・遷仏法要とも呼ばれます。
仏壇を移す場合や処分する場合、どちらにおいても必要な儀式です。
閉眼供養では、僧侶を招き、家を守ってくれたご先祖様に感謝の気持ちを伝えます。
この手順を省いた仏壇の処分は罰当たりと見なされ、処分業者から引き取りを拒否されるケースも少なくありません。

共通の手順:仏壇の中身を整理する

閉眼供養を終えたら、次の手順は仏壇の整理です。
仏壇の引き出しには、ご先祖様や空き家に住んでいた方の私物が残っていることがあります。
自身には不要なものでも、家族の誰かにとっては大切な品かもしれません。
仏壇の引き出しまでしっかりとチェックし、家族と相談しながら必要なものと不要なものに分別しましょう。
仏壇に安置されている位牌については、移す場合はそのまま持って帰ります。
仏壇を処分する場合は、菩提寺に持って行き、ご先祖様の供養(永代供養)を依頼しましょう。
仏壇を処分し、位牌だけを家に持って帰る方法もありますが、位牌の設置場所には気を付けなくてはなりません。
居間・寝室・床の間など、位牌が痛みにくく家族が手を合わせやすい場所が、位牌の設置場所としておすすめです。
玄関や水回りは日差しやホコリ、湿気などで位牌が痛みやすく、ゆったりと手を合わせられる場所でもないため、適していません。
仏壇を処分する場合、仏壇の整理をおこなったあとは仏壇を手放すのみです。
処分方法については、次の章でご紹介します。

移す場合:開眼供養

仏壇を移す場合は、仏壇の移動後に開眼供養をおこないます。
これは仏壇を処分したあと、新たな仏壇を自宅に設置する際も同様です。
開眼供養では仏壇の設置先に僧侶を招き、ご先祖様の魂を仏壇に入れます。

空き家に残された神棚の処分はどうする?

仏壇同様、目に見えない存在をおまつりする「神棚」の処分に悩む方が少なくありません。
神棚には、自宅への移設と処分の2つの対処方法があります。
自宅への移設を選ぶ場合、魂抜きの儀式をおこなうのが正式な手順ですが、近年では実施されることが少なくなっています。
空き家の氏神様と自宅の氏神様を参拝し、神様に神棚の移動を伝え、空き家から神棚を取り外して自宅に再設置します。
処分を選ぶ場合は、神主を空き家に招き、祝詞を捧げて神様に天にお帰りいただきます。
そのあとは、ご自身に適した処分方法で神棚を手放します。

空き家に残された仏壇の処分方法とは

空き家に残された仏壇の処分方法とは

空き家に残された仏壇を処分する場合は、おもに次の処分方法からご自身に合ったものを選ぶことになります。

仏壇の処分方法1:粗大ごみとして回収してもらう

閉眼供養を終えた仏壇は、一般的な家具や家電と同じく扱えます。
自治体の粗大ごみ回収を活用して、処分しましょう。
行政サービスゆえ、仏壇の処分は比較的低コストで可能です。
粗大ごみの回収方法は自治体により異なり、基本的には、回収車が空き家まで来るか、自ら収集場に持っていくかのいずれかです。
ただし、仏壇の大きなサイズ故に、回収を断る自治体もあるかもしれません。
仏壇の回収の可否や方法は、自治体に確認してから手続きを進めましょう。
なお、自治体の粗大ごみ回収は、仏壇を解体していないと利用できない場合があります。
解体が難しい場合は、ほかの処分方法を考慮してください。

仏壇の処分方法2:お寺に引き取ってもらう

菩提寺によっては、不要になった仏壇を引き取ってもらうことがあります。
閉眼供養と同時に依頼でき、手順を一本化できる便利な処分方法です。
ただし、お寺に依頼すると数万円の費用がかかります。
費用が高いと感じても、値下げ交渉が難しい点があります。
また、お寺まで仏壇を運ぶケースがほとんどであり、お寺が遠い場合や自家用車を保有していない場合は負担が大きいでしょう。

仏壇の処分方法3:仏具店に引き取ってもらう

菩提寺が仏壇を引き取っていない場合、仏具店に依頼する方法も考えられます。
仏具店も菩提寺と同様に、閉眼供養と仏壇処分を同時におこなうことができます。
お寺に依頼する場合と異なり、仏具店は自宅まで引き取りに来てくれますが、別途運搬費用がかかることに留意しましょう。
また、仏具店への依頼はお寺への依頼よりも費用が高くなります。
個別の処分にこだわらず、安価に仏壇処分を希望する方は、複数の仏壇を一緒に処分するプランを選ぶと良いでしょう。
約2万円から6万円ほどで、ほかの家の仏壇とまとめて閉眼供養と仏壇処分を依頼できます。

仏壇の処分方法4:不用品回収業者に回収してもらう

お寺と提携している不用品回収業者に回収を依頼すると、閉眼供養と仏壇処分を一本化できます。
お寺や仏具店に引き取ってもらうよりも安価で、費用は5千円から3万円程度です。
ただし、すべての不用品回収業者がお寺と提携しているわけではないため、事前に確認したうえで申し込みましょう。
提携していない場合は、別途お寺に閉眼供養をお願いする必要があります。

まとめ

空き家に残された仏壇は、自宅に移す・処分するのどちらかの方法を選ぶことになります。
閉眼供養をおこない、仏壇の整理をしたうえで、自宅に移したり処分したりしましょう。
処分方法には、自治体の粗大ごみ回収を利用する方法のほか、お寺や仏具店、不用品回収業者に引き取ってもらう方法もあります。


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