事故物件の告知義務違反とは?売却のリスクも解説

売却コラム

事故物件の告知義務違反とは?売却のリスクも解説

事故物件の売却を検討する際、できれば通常の不動産と同じように売却したいものですよね。
しかし、事故物件は内容を買主に伝える義務があり、隠して売却することは告知義務違反となるため注意が必要です。
今回は、不動産売却における告知義務とはなにか、告知義務違反を犯すリスクや、事故物件を売却する際のポイントについて解説します。
事故物件の売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

事故物件の告知義務とは

事故物件の告知義務とは

事故物件の告知義務とは、売主が買主に対し、物件で過去にあった自殺や殺人などの事実を伝える法的な義務のことであり、自然死は原則として対象外です。
告知義務を怠ると契約不適合責任を問われるため、どのようなケースが告知の対象となるかを理解し、適切に判断しましょう。

事故物件の定義と告知義務

事故物件とは、事件や事故で人が亡くなった過去がある物件のことで、心理的瑕疵物件ともいいます。
冒頭でもお伝えしたように、事故物件を売却する場合、売主は内容を買主に告知しなければなりません。
これを「告知義務」といいます。
告知が必要な理由は、物件で殺人や火災などで人が亡くなったという過去があると嫌悪感を抱く方が多く、買主が購入するかどうかを判断する際に影響を与える可能性が高いためです。
「知っていたら購入しなかった」といったことにもなりかねません。
したがって、事故物件であることは、不動産売買において重要な事項であり、告知せずに売却することは告知義務違反としてさまざまなリスクが生じます。

告知義務の範囲

事故物件を売却する際には告知義務がありますが、人が亡くなった物件すべてに告知義務が生じるわけではありません。
では、なにを基準に判断されるのでしょうか。
実は、「人の死」に関する告知義務については、国が「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」のなかで基準を定めています。
告知義務がある場合は、以下の2つです。

●不自然な死(他殺・自殺・火災による事故死など)
●発見が遅れた自然死(遺体の腐敗がひどく、特殊清掃をおこなった場合)


そのほか、原因が明らかでない不審死や変死についても、「告知義務がある」とされています。
告知義務がない場合は、以下の2つです。

●自然死(老衰や病死)
●日常生活で起きた不慮の死(階段からの転落、入浴中の転倒・溺死、食事中の誤嚥など)


人が居住していくうえで自然に訪れる死や、事故で亡くなったとしても事件性がないものについては、「告知義務はない」とされています。

告知義務の期限

不動産売却において、告知義務の期間は無期限です。
時間が経過するにつれて人の記憶は薄れていくかもしれませんが、告知義務に該当するような「死」が発生したことは、何年後であってもかならず買主に伝えなければならないのです。
また、建物を解体しても、当該土地で起きた事件や事故に関する告知義務は消えません。

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事故物件の告知義務違反のリスク

事故物件の告知義務違反のリスク

事故物件を売却する場合には、売主に告知義務があることを前章で解説しましたが、「告知すると売れないかもしれない」と考え、過去の出来事を隠して売却しようとするケースもあります。
しかし、それは告知義務違反です。
では、告知義務違反をするとどうなるのでしょうか。
そこで次に、事故物件の売却で告知義務違反をした場合のリスクについて解説します。
告知義務違反を犯して事故物件を売却した場合、「契約不適合責任」を問われる可能性が高いです。

契約不適合責任とは

契約不適合責任とは、不動産の売却後に、契約内容とは異なる瑕疵(欠陥や不具合)が発覚した場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。
事故物件で過去に起きた出来事は、居住するうえで支障をきたすような欠陥はないものの、多くの方が心理的な抵抗を感じます。
つまり、心理的な瑕疵に該当するのです。
契約不適合責任のポイントは、引渡した物件が契約内容と合っているかどうかです。
契約内容と合っていれば、瑕疵があっても責任を問われません。
したがって、物件で事件や事故が起きたことや内容について、口頭で伝えるだけでなく、重要事項説明書に記載し、契約内容に盛り込むことが大切です。

買主が行使できる権利

契約不適合であるとみなされた場合、買主には以下のようなことを求める権利が認められています。

●補修請求
●減額請求
●契約解除
●損害賠償


売主の告知義務違反で契約解除となった場合、さらに損害賠償を請求される可能性があります。
なぜなら、買主は物件を購入するために、印紙税や登記費用、引っ越し費用を支払っているためです。
瑕疵を知っており売買契約を結ばなければ、そのような費用は発生しません。
そういった負担に対し、損害賠償を請求できる権利が買主にはあるのです。
さらに精神的な苦痛を受けたことで体調を崩したといった理由で、慰謝料を請求される可能性もあります。

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事故物件の売却方法

事故物件の売却方法

事故物件は、しっかり瑕疵の内容を告知し、買主の同意を得ることができれば売却できます。
とはいえ、事故物件を敬遠する方は多いため、一般的な不動産に比べて売却しにくいことは否めません。
また、売却価格も市場相場より安くなるのが一般的です。
ただし、心理的瑕疵については、買主がどのように受け取るかによります。
殺人事件があった物件でも、状態が良ければあまり気にならない方もなかにはいるのです。
ここでは、事故物件を少しでも売却しやすくするためのポイントについて解説します。

特殊清掃をおこなう

特殊清掃とは、表面的な清掃だけでなく、特別な薬剤や機器を使い除菌や脱臭までをおこなって原状回復をする清掃のことです。
主に、事件、事故、自殺などの現場や、孤独死によって遺体の発見が遅れて腐敗した場合など、ひどいダメージを受けた現場を対象にしています。
殺人現場で床や壁についた血液や、腐敗によって染みついた体液などは、一般的なハウスクリーニングではなかなか落ちません。
また、腐敗したにおいが室内に染みついていることも多く、消臭にも特殊な薬剤を使う必要があります。
したがって、まずは原状回復して通常の状態に戻すために、売却前に特殊清掃をおこなっておきましょう。

更地にする

事故物件の告知義務は、更地にしても消滅しないことを前章で解説しましたが、立地条件が良ければ、更地にすることで売却しやすくなる場合があります。
たとえば、駅や大型商業施設、観光スポットなどが近くにある不動産は、駐車場にするなど、用途の幅が広がります。
また、更地を探している方が建物を解体する手間と費用が省ける点も、売却しやすくなる理由の1つです。
ただし、事故物件が建っていたことを隠して売却すると告知義務違反となるため、更地にした場合でもかならず告知するよう注意してください。

買取を利用する

事故物件は、買取を利用するのもおすすめです。
買取とは、不動産会社が直接買主となって物件を買い取る方法です。
買取であれば買主を探す必要がなく、現金化も早いため、売却が長引きそうな場合や、早く処分したい方は、買取も視野に入れて検討しましょう。

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まとめ

事故物件を売却する際には、過去に起きた事件や事故の内容を買主に包み隠さず告知する義務があります。
これを怠ると告知義務違反となり、契約不適合責任を問われて契約解除や損害賠償を請求される恐れがあります。
事故物件は、立地条件が良ければ更地にすることで売れやすくなる場合がありますが、一般的に売却が困難になることが予想されるため、買取も視野に入れて検討することをおすすめします。


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