不動産の相続税評価額とは?計算方法も解説

不動産を相続する予定があるものの、相続したらいくら相続税が発生するのかわからず、不安を抱えていませんか。
不動産の相続予定がある方は、あらかじめ不動産の相続税評価額を計算しておけば、相続税の有無や納税額を把握できます。
今回は、相続税評価額とは何か、上物の計算方法(家屋・建物)や、その他の計算方法(土地)を解説します。
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相続税評価額とは

相続税評価額とは、相続税や贈与税を計算するための基準となる、財産の評価額です。
相続財産には現金や有価証券、車、家屋、土地、預貯金などさまざまな種類がありますが、財産ごとに評価方法が異なります。
相続税評価額は固定資産税評価額のように役所が計算をして通知してくれるわけではないため、相続人が自分で計算しなければなりません。
原則、相続税評価額は時価で計算しますが、現金や預貯金などの現物以外は相続者が自身で時価を計算するのが難しいです。
また、相続者によって時価の求め方が異なると納税額が変わって不公平になってしまいます。
そこで、時価があいまいな相続財産に対しては、相続財産ごとに決められた方法で相続税評価額を計算するようになっているのです。
相続税評価額が重要な理由
相続税評価額は、相続税や贈与税を計算するためだけに計算するのではありません。
不動産や車など、現金のように等分しにくいものを複数人で相続した場合、相続税評価額がわかっていれば、相続によるトラブルを避けられます。
あとから「兄のほうが多く相続していた」などの争いが起きないためにも、相続税評価額を計算し、1人ずつの相続分を細かく計算しておきましょう。
不動産の相続税評価額は時価と一致しない可能性がある
相続税評価額は原則、時価で計算しますが、不動産の相続税評価額は時価と一致しないことがあります。
不動産の市場価値は、3か月を目途に売れるとされる額が提示されるのが一般的です。
しかし、不動産の相続税評価額は「相続税路線価」または「固定資産税評価額」をもとに時価を計算します。
相続税路線価は国土交通省が毎年7月、固定資産税評価額は市町村が3年に1度発表するので、不動産の市場価値と差が出る可能性が高いです。
不動産を相続したタイミングによっては、市場価値より相続税評価額のほうが高く、相続税の支払いが高額になってしまうケースもあるので注意をしましょう。
ただし、不動産の相続税評価額が市場価格をあまりにも大きく上回る場合は、ほかの計算方法で評価額を算出して良いと認められています。
このような事態が起きた場合は、相続専門の税理士へ相談してみましょう。
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不動産の相続税評価額の計算方法(家屋・建物)

不動産の相続税評価額は、相続財産の種類によって異なります。
そこでまず、この項目では家屋や建物を相続した方向けに、上物の計算方法(家屋・建物)を解説しましょう。
上物の計算方法(家屋・建物)では、固定資産税評価額を使用します。
ただし、相続した不動産を故人が利用していたか、第三者に貸していたのかで計算方法が異なるため、注意が必要です。
故人が利用していた建物の計算方法(家屋・建物)
故人が利用していた自宅や別荘などを相続した場合は「固定資産税評価額×1.0」の計算式で相続税評価額を算出できます。
たとえば、固定資産税評価額1,500万円の建物を相続した場合の計算方法(家屋・建物)は1,500万円×1.0なので、相続税評価額は1,500万円です。
すなわち、固定資産税評価額はそのまま相続税評価額になるため、建物のみ相続した場合は相続税評価額を出すために複雑な計算をする必要はありません。
第三者が利用していた一軒家の計算方法(家屋・建物)
第三者に貸していた一軒家を相続した場合は「固定資産税評価額×(1-借家権割合)」で計算できます。
借家権とは、借り手側が家を使用する権利のことです。
借家権割合は家の評価額の30%と決まっており、相続税評価額を計算する場合は家の評価額から差し引けます。
固定資産税評価額1,500万円の一軒家を第三者に貸していた場合、計算方法(家屋・建物)は1,500万円×(1―0.3)なので、相続税評価額は1,050万円です。
第三者が利用していたアパートの計算方法(家屋・建物)
アパートを相続した場合は「固定資産税評価額×(1―借家権割合×賃貸割合)」で相続税評価額を算出できます。
賃貸割合とは、借り手側が使用できる床面積の割合です。
貸している部屋の床面積が広いほど、相続税評価額は安くなります。
たとえば、固定資産税評価額5,000万円のアパートで、床面積200㎡のうち100㎡を貸していた場合、賃貸割合は50%です。
したがって、この場合の相続税評価額は5,000万円×(1-0.3×0.5)の計算から、4,250万円だとわかります。
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相続税評価額の計算方法(土地)

土地のみ、または不動産と一緒に土地も相続した場合は、路線価方式で相続税評価額を算出できます。
ただし、土地によっては路線価が定められていないところもあるので、その場合は倍率方式で算出しましょう。
路線価方式を使用した計算方法(土地)
路線価とは、道路に面する1㎡あたりの評価額です。
路線価地域内の土地を相続した場合は「路線価×持分割合×土地面積」で相続税評価額を計算します。
たとえば、路線価18万円の200㎡の土地を100%相続した場合の相続税評価額は、18万円×100%×200㎡=3,600万円です。
土地の面積は、固定資産税の納税通知書内で「現状地域」に記載されています。
路線価は、国税庁がホームページ上で公開しているので、そちらから確認しましょう。
土地に面した道路へ書かれている数字に1,000を掛けたものが路線価です。
180と書かれている場合、路線価は18万円と計算できるので、覚えておきましょう。
倍率方式を使用した計算方法(土地)
路線価図に「倍率地域」と記載されている土地は路線価が定められていないため、倍率方式で相続税評価額を算出します。
倍率方式の計算式は「固定資産税評価額×持分割合×倍率」です。
倍率は路線価と同じく、国税庁のホームページから確認できます。
倍率は土地の用途によって変動するので、相続した土地に適した倍率を選びましょう。
固定資産税評価額1,000万円で倍率1.2の土地を100%相続した場合、計算方法(土地)は1,000万円×100%×1.2です。
この場合だと、相続税評価額は1,200万円だとわかります。
土地の相続税評価額は減額要素が加味される場合がある
土地の相続税評価額は、土地の契約関係や利用方法などによって減額要素が加味される場合があります。
たとえば、アパートの土地は約20%、地主から借りた土地に家を建てている場合は30〜90%が減額可能です。
そのほか、500㎡の広大な土地のうち一定条件を満たす場合は、より大きい減額が適用されます。
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まとめ
相続税評価額とは、相続税や贈与税を計算するための基準となる財産の評価額で、相続財産によって計算方法が異なります。
建物の相続税評価額は「固定資産税評価額×1.0」で計算できますが、不動産を第三者に貸していた場合は借地権割合や賃貸割合が加味されます。
土地の評価は、路線価が設定されている場合は「路線価方式」、設定されていない場合は「倍率方式」で算出しますが、減額要素が加味される土地もあります。
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