建物はどのような方法で査定する?査定の流れと依頼前にやることも解説!

売却コラム

建物はどのような方法で査定する?査定の流れと依頼前にやることも解説!

一戸建てを売却するとき、まずは不動産会社で査定を受けて目安価格を調べるのが基本です。
しかし、提示される目安価格はどのような方法で計算したものなのか、そもそも査定はどう受ければ良いのかなど、いくつか疑問を感じるところでしょう。
そこで今回は、建物を査定する方法や流れ、依頼前に売主側でやることを解説します。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

建物を査定する方法

建物を査定する方法

建物の査定方法には、簡易(机上)査定と訪問査定の2種類があります。
それぞれの概要や特徴は以下のとおりです。

簡易査定

簡易査定とは、インターネットで調べられる情報をもとに、建物などの目安価格を調べる方法です。
後述する訪問査定との違いは、現地調査をしないことです。
現地に行かなくても把握できるエリアの情報や建物の間取りなどで目安価格を判断する点から、机上査定とも呼ばれます。
簡易査定のメリットは、精度が比較的高い目安価格を簡単に把握できることです。
現地調査はしないとはいえ、簡易査定には人の手が入っています。
専門知識を有する不動産会社のスタッフが査定しているため、机上の計算ではあっても精度は比較的高めです。
気を付けたいデメリットには、訪問査定に比べると精度がやや低いことが挙げられます。
建物の価格は、周辺環境や日当たり、窓からの眺めなどによっても変わるものです。
しかし、簡易査定では現地の様子をふまえて目安価格を調整できないため、売り出し価格としてそのまま使えるほどの精度は期待できません。
建物の売却に向け、売り出し価格としてそのまま使えるほど高精度な目安価格を知りたいときには、簡易査定はやや不向きです。

訪問査定

訪問査定とは、簡易査定で基準とされる情報を参照しつつ、現地調査までおこなう方法です。
資料やデータからはわからない現地の様子まで把握したうえで、建物の目安価格が計算されます。
訪問査定のメリットは、簡易査定より精度が高いことです。
訪問査定は現地調査をおこなう方法であるため、目安価格には周辺環境や日当たり、窓からの眺めなど、個別具体的な条件が多く反映されます。
結果として、売り出し価格としてそのまま使えるほど高精度な目安価格を把握できることが多いです。
また、訪問査定なら売主の希望にあわせて価格を調整できます。
建物の売り出し価格は、売却を急ぐなら安めに、価格を重視するなら高めにするなど、売主の希望にあわせて調整しても構いません。
訪問査定なら担当者との面談で売主の希望を伝えられるため、状況に応じて調整した目安価格を把握できます。
訪問査定のデメリットは、不動産の売却を本格的に検討している方でないと利用しにくいことです。
不動産について売却の予定がなかったり、興味本位で価格を知りたかったりするときは、訪問査定は不向きなので注意しましょう。

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建物の査定方法とあわせて知りたい流れ

建物の査定方法とあわせて知りたい流れ

建物の査定を受けるときの流れは以下のとおりです。

査定依頼

2種類の査定方法でどちらを選ぶにしても、査定の流れは不動産会社まで依頼を出すところから始まります。
査定の依頼方法に関して、近年ではインターネットから申し込むのが一般的です。
不動産会社のホームページにある専用のフォームに必要事項を入力して送信すれば、申し込みは完了です。
査定の依頼方法には、インターネットのほかにメールや電話などもあります。
どの方法を選んでも、査定を受けたい旨が不動産会社まで伝われば問題ありません。
簡易査定を希望したときは、現地調査の日程などを決める必要がないため、申し込みが終われば査定が実施される流れとなります。
簡易査定は、結果が出るまでに時間がかからず、依頼から数日以内に目安価格を提示されるケースが多いです。
簡易査定の結果をふまえて、建物の売却を本格的に考えるときは、以下の流れに進みましょう。
すでに売却を決心しているなら、簡易査定は省略し、最初から訪問査定を依頼しても構いません。

訪問査定の依頼

訪問査定を依頼したときの流れは、現地調査の日程を決めるところから始まります。
インターネットなどで申し込みを済ませると、不動産会社から日程に関する相談があるため、希望の日時を伝えましょう。
現地調査にかかる時間は約1時間で、当日には売主の立ち会いが必要です。
この点をふまえ、希望の日時を事前にいくつか考えておくと、申し込み後の流れがスムーズです。

現地調査の実施

訪問査定の申し込み後、不動産会社と日程を決めたら、当日に現地調査が実施されます。
当日は適切な目安価格をしっかり計算するため、建物のなかを隅々まで確認されます。
一般的に注視される箇所は、汚れがたまりやすい水回りです。
また、一戸建てにおいては、敷地の境界線が登記上の位置とずれていないかが確認されます。
以上の現地調査にくわえ、当日には担当者との面談が可能です。
そのため、担当者に伝えたいことや相談したいことは事前に整理しておきましょう。

査定結果の確認

現地調査が終わったら、1週間以内に結果が書面で提示され、査定対象となった建物や土地の目安価格が把握できます。
このとき、提示された価格の根拠を確認することが大事です。
提示された価格がいくら高くとも、根拠のない価格では売れにくく、結果として値下げが必要になりやすいため注意しましょう。

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建物の査定方法とあわせて確認!依頼前にやること

建物の査定方法とあわせて確認!依頼前にやること

建物の査定を依頼するとき、売主側で事前にやることがいくつかあります。
事前に知っておきたいポイントは以下のとおりです。

やること①売買相場の把握

売主側で事前にやることは、まず査定対象の建物に関する売買相場の把握です。
建物の売買相場は、不動産のポータルサイトなどを使えば、個人でもある程度調べられます。
ポータルサイトを参照するときは、自分の建物と条件が似ているデータを探しましょう。
立地や面積などが似ている建物の価格を参照すれば、おおよその相場が把握できます。
査定の依頼前に相場調査が必要なのは、結果の妥当性を判断するためです。
売主側で相場をある程度把握していないと、査定の終了後に結果を提示されても、妥当性をなかなか判断できません。
適正価格で建物を売り出すために必要なポイントなので、相場調査は忘れずに済ませておきましょう。

やること②長所の把握

次にやることは、売却したい建物の長所を把握することです。
周囲が静かで暮らしやすい、近くに便利な施設があるなど、個別具体的な長所は査定で評価される可能性があります。
そのため、アピールできるポイントは査定時に担当者までしっかり伝えておきたいところです。
しかし、建物の長所を事前にしっかり把握しておかないと、限られた時間のなかで担当者にうまくアピールできないおそれがあります。
担当者への伝えもれが出ないよう、売却したい建物の長所については、事前にしっかり整理しておくことをおすすめします。

やること③改修履歴の確認

一戸建てを売却するとき、とくに確認しておきたいのは改修履歴です。
数年前に水回りをリフォームしているなど、建物を一部改修していると、査定結果が良くなる可能性があります。
改修履歴を忘れずに伝えられるよう、以前におこなったリフォームなどは一度確認しておくことが大事です。
また、改修の詳細が担当者にわかるよう、工事の契約書や改修前後の間取り図なども可能なら用意しましょう。

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まとめ

建物の査定方法には簡易(机上)査定と訪問査定の2種類があり、前者は人の手で計算した価格を簡単に把握できる点、後者は高精度な価格が提示される点が特徴的です。
どちらの方法でも、査定の流れは依頼から始まり、訪問査定を選ぶなら日程を決めてから現地調査がおこなわれます。
売主側で事前にやることには、売却したい不動産の相場や長所の把握、改修履歴の確認などが挙げられます。


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