中古マンションのローンが通りにくいのはなぜ?理由を解説

購入コラム

中古マンションのローンが通りにくいのはなぜ?理由を解説

中古マンションを購入する際に、住宅ローンを組む方も少なくないでしょう。
しかし、なかには住宅ローンを利用しようとしても、審査に通らない場合があります。
今回は、旧耐震基準、再建築不可、借地権付きの物件について、なぜ通りにくいといわれるのかを解説していきます。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

旧耐震基準の中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

旧耐震基準の中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

旧耐震基準の中古マンションは、審査に通りにくい傾向があります。
以下で理由を見てみましょう。

旧耐震基準とは

旧耐震基準は、1981年までに建築された建物に適用されていた耐震基準です。
日本国内では、地震による被害から国民を守るために、建物が揺れに耐えられるよう基準を定めていました。
その基準をクリアしていれば、必ずしも地震による倒壊リスクを避けられるわけではありませんが、少なからず危険性は低くなります。
しかし、この耐震基準はこれまで数回見直しされているのです。
実際に1961年以降に建築されているマンションの場合は、この新しい耐震基準に沿っています。
耐震基準は見直しの度に内容が厳しくなっているため、旧耐震基準よりも新耐震基準のほうが安全度は高いです。
そのため、旧耐震基準の中古マンションは、近年建築された物件よりも危険性が高いといわれています。

資産価値が低い

先述したように、旧耐震基準の建物は近年建築されている物件よりも、資産性が低い傾向にあります。
つまり、不動産市場において資産価値が低いのです。
資産価値は、ローンの通りにくさに少なからず影響を与えます。
中古マンションだからという理由で融資が通らなくなることは滅多にありませんが、融資を受けられる額が少なくなるということが考えられます。
たとえば、物件価格が2,500万円の場合、同額の融資を受けたいと考えるのが自然です。
しかし、資産価値が低いと判断された場合、この融資額に制限がかかってしまい、借入額で購入費用のすべてを賄えなくなってしまいます。
中古であっても、駅近で商業施設が多いなど、立地に恵まれていると資産価値は下がりにくくなります。
しかし、耐震基準が昔のものだと、やはり地震大国と言われる日本で暮らすうえで、マイナス要因になりやすいです。
そのため、少なからず、借入額が減ってしまう可能性はあるでしょう。
ただし、ローンを組むのが難しいといわれても、フラット35の適合証明書があれば、問題なく融資を受けられます。
もし、購入したい中古マンションが旧耐震基準で建築されていた場合は、適合証明書の取得から始めましょう。

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再建築不可の中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

再建築不可の中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

再建築不可の中古マンションは、住宅ローンの審査に通りにくい物件とされています。
建物の資産価値が低く、将来的なリスクが高いと判断されることが理由として考えられます。
そこで、どういった特徴がリスクとされるかについて解説します。

建築基準法に則っていない物件

住宅ローンの審査に通りにくい理由の一つとして考えられるのは、建築基準法に違反していることがあげられます。
この法律では、建物が一定の基準を満たさない場合、再建築が認められないと定められています。
再建築不可の物件は、新たに建物を建てることができないため、資産価値が著しく低く評価されることが少なくありません。
その結果、金融機関は貸し倒れのリスクを避けるため、こうした物件に対するローンの審査を厳格におこないます。
審査に通るためには、建築基準法に対する理解を深め、適切な対策を講じる必要があるでしょう。

接道義務を満たしていない物件

再建築不可の物件が住宅ローンの審査に通りにくいもう一つの理由は、接道義務に関する問題です。
接道義務とは、建物が道路に接していなければならないという規定です。
これに違反している場合、再建築が許可されず、物件の資産価値が低く見積もられることになります。
接道義務を満たしていない物件は、将来的な再開発やリフォームが困難であるため、金融機関はリスクを回避する傾向があります。
そのため、物件の購入を検討する際には、接道義務の有無を確認しましょう。

再建築可能にすることで住宅ローンの審査を通る可能性がある

再建築不可の物件を購入する際、住宅ローンの審査を通過するためには、再建築可能な条件を満たすという方法があります。
物件の周辺環境や法的な条件を調査することで、条件を満たせば再建築が可能な状態にすることができるかもしれません。
例えば、接道義務を満たすための工事や、建築基準法に適合するための改修をおこなうことで、再建築の可能性が高まります。
これにより、物件の資産価値が向上し、金融機関による住宅ローン審査を通過させられるかもしれません。
再建築可能な物件として評価されることで、将来的な資産価値の維持が期待できるでしょう。

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借地権付きの中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

借地権付きの中古マンションが住宅ローンの審査に通りにくい理由

借地権が付いている場合も、住宅ローンの審査が通りにくい物件として知られています。
土地の所有権がないことで、資産価値が低く見積もられる可能性があるため、注意しなくてはいけません。
そこで、借地権付きマンションの審査に関する課題と、その対処法について解説します。

土地の所有権が第三者にあるリスク

借地権付きのマンションは、土地の所有権が第三者にあるため、購入者がその土地を所有していない状態になります。
これにより、物件全体の資産価値が低く評価されることが多く、住宅ローンの審査において不利になるケースが少なくありません。
土地の所有権がないことで、将来的な資産形成や再販時の価値にも影響が出る可能性があります。
さらに、借地権には更新や権利金の支払いが必要な場合があり、これもローン審査でのネックとなるかもしれません。
そのため、借地権付き物件を購入する際には、土地に関する権利関係を十分に理解し、慎重に判断しましょう。

担保価値が低いリスク

借地権付きの中古マンションは、担保価値が低いと見なされることが多く、住宅ローンの審査で不利になることがあります。
担保価値が低い理由は、土地の所有権が購入者に帰属しないため、金融機関が物件を担保として評価する際にリスクが高いと判断されるためです。
そのため、借地権付きの物件に対するローン審査は、所有権付きの物件と比較して厳しくなるかもしれません。
また、担保価値が低い場合、ローンの借入可能額が制限されることもあり、資金計画に影響を及ぼすことがあります。
こうした点を考慮し、購入前に担保価値やローン審査基準について十分に調査しましょう。

住宅ローンを組めるケース

借地権付きの中古マンションでも、条件次第では住宅ローンを組むことが可能です。
例えば、借地権の契約期間が長期にわたり、更新が確実である場合や、地主との関係が良好で、将来的な土地使用が安定していると評価される場合があります。
また、金融機関によっては、借地権付き物件に対しても柔軟なローン審査をおこなうところもあります。
そのため、借地権付き物件を購入する際には、複数の金融機関を比較し、自分に最適なローン条件を見つけるとよいでしょう。
さらに、専門家に相談し、契約内容やリスクを十分に理解した上で、慎重に判断することをおすすめします。

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まとめ

旧耐震基準で建設された物件や再建築不可物件、借地権付きの物件は、住宅ローンの審査に通りにくいとされています。
そのため、事前にそういった条件に当てはまっていないかを確認して、必要な対策を講じる必要があります。
不安な場合は、専門家に相談し、契約内容やリスクを十分に理解した上で、慎重に判断しましょう。


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