不動産の終活のやり方は?生前贈与や売却についても解説

木下 康裕

筆者 木下 康裕

不動産キャリア15年

大手仲介業者を2社経験させて頂き約15年の不動産キャリアを持っております。
マンション・タワーマンション・土地・戸建・収益不動産の売却なら木下  康裕にお任せください。
特にタワーマンションは大手仲介会社のタワーマンション特化型の店舗での勤務経験がございますので、大阪市内のタワーマンションについては熟知しております。

不動産の終活のやり方は?生前贈与や売却についても解説

終活を進めるなかで、ご自身が所有している家や土地などの不動産を具体的にどのように整理していくべきかとお困りではありませんか。
価値の分割が難しい不動産の問題をそのまま放置してしまうと、将来的に残されたご家族間で予期せぬ相続トラブルへ発展してしまうリスクが高く、解決策に悩む方は少なくありません。
本記事では、終活における生前贈与や遺言書の作成、売却といった不動産整理の正しいやり方と、税金対策などの重要な注意点について解説します。
大切なご家族の負担を減らすため、これから不動産の整理を本格的に始めたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

不動産の終活とは?

不動産の終活とは?

不動産の終活を始めるにあたり、おさえるべきことには主に背景や準備の全体像、考えられるリスクなどがあります。
まずは、不動産の終活の基本について解説します。

終活が注目される背景

日本では人口減少が進む一方で、高齢者の割合が高まり、住まいの今後を考える方が増えています。
2025年には団塊の世代が75歳以上となり、2040年頃に高齢者人口がピークを迎える見通しです。
また、高齢夫婦のみの世帯や単身世帯も増え、実家を誰が管理するのかという課題も身近になり、早めの備えが求められるようになりました。
そのため、終活は葬儀やお墓の準備だけでなく、家や土地をどう引き継ぐかを考える取り組みへ広がっています。
判断力があるうちに家族で希望を共有できれば、将来の負担や不安を減らし、住まいを前向きに扱いやすくなるでしょう。

資産整理の重要性と準備

不動産は現金のように均等に分けにくく、土地や建物をそのまま公平に分割しづらい財産です。
そのため、元気なうちから所在地や名義人、境界の状況、固定資産税の額を整理しておくことが重要になり、書類の保管場所も確認しておきたいところです。
これらを財産目録にまとめておけば、家族が情報を共有しやすく、相続時の判断も進めやすいでしょう。
また、固定資産税評価額だけでなく、売却を想定した価格も把握すると、話し合いの材料が増えます。
親の希望と子どもの暮らしが異なる場合もあるため、住み続けるか手放すかを含め、早めに方針をすり合わせておきましょう。

準備不足に伴うリスク

不動産の整理を先送りにすると、相続後に実家が空き家となり、管理や維持の負担が家族に残る可能性があります。
もし所有者が認知症などで判断能力を失うと、資産を動かせない状態になりかねず、家族の希望どおりに進めにくくなります。
さらに、名義変更をしないまま放置された土地は所有者不明土地となり、活用や管理が難しくなるでしょう。
そのため、2024年4月1日から義務化された相続登記への対応も、早めに確認したい準備の1つです。
正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があるため、必要書類の確認から進めましょう。

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生前贈与や売却で進める不動産整理の方法

生前贈与や売却で進める不動産整理の方法

前章では、不動産終活の基本や重要性を述べましたが、実際の進め方についても、確認しておきましょう。
ここでは、生前贈与や遺言書の作成、不動産の売却といった整理の方法について解説します。

生前贈与の手順と特徴

生前贈与は、生きているうちに不動産を引き継ぐ方法で、希望を形にしやすい点が魅力です。
手続きでは、まず贈与契約書を作成し、登記識別情報や印鑑証明書などをそろえて名義変更をおこないます。
さらに、受け取った側は翌年の所定期間内に贈与税を申告し、必要に応じて納税する流れとなります。
希望する相手へ早めに財産を渡せるため、将来の遺産分割をめぐる行き違いを防ぎやすい点が特徴です。
ただし、贈与税や登録免許税、不動産取得税がかかる場合もあるため、相続時精算課税制度などの活用も含めて事前に確認しましょう。

遺言書作成のポイント

遺言書は、自分の死後に誰へ不動産を引き継いでほしいかを明確に残すための大切な書面です。
不動産を扱う場合は、公証人が関わる公正証書遺言を選ぶと、形式の不備を防ぎやすく、意思を正確に残しやすくなります。
作成時には、対象となる不動産を決め、戸籍謄本や登記事項証明書、固定資産評価証明書などを準備しましょう。
また、2名以上の証人が必要ですが、財産を受け取る予定の親族などは証人になれないため注意が必要です。
原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの心配を減らせ、家族が内容を確認しやすい点も安心材料となるでしょう。

不動産売却の流れ

不動産売却は、家を引き継ぐ親族がいない方や、老後資金として現金を確保したい方に向いている整理方法です。
売却には、不動産会社に販売活動を依頼する仲介と、直接買い取ってもらう買取があります。
仲介は相場に近い価格を目指しやすい一方で、成約までに3か月~6か月ほどかかることもあるでしょう。
一方で、買取は手間を抑えて早く進めやすいものの、売却価格は仲介より低くなる傾向です。
なお、引渡し後に契約内容と異なる不具合が見つかると責任を問われる場合があるため、家財整理や建物の状態確認を丁寧におこないましょう。

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終活で不動産を整理する際に押さえる注意点

終活で不動産を整理する際に押さえる注意点

ここまで、不動産整理のやり方を解説しましたが、あわせて気をつけるべきポイントも、事前におさえておきましょう。
最後に、住宅ローンや税金対策など、不動産整理を円滑に進めるための注意点について解説します。

ローン残債がある場合

住宅ローンが残っている不動産は、相続人が返済を引き継ぐ可能性もあるため、残債額を早めに確認することが大切です。
金融機関は、不動産に抵当権を設定しているため、売却する際はローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。
手元資金に余裕があれば、繰り上げ返済で残債を減らすと、売却や相続の選択肢を考えやすくなるでしょう。
ただし、老後の生活費や医療費も必要になるため、無理な返済計画は避けたいところです。
また、自宅を売却後も賃貸物件として住み続ける方法や、担保を活用する方法もあるため、専門家に相談して検討しましょう。

相続人を集約する手順

不動産を複数人で共有すると、売却や建て替えのたびに全員の同意が必要になり、判断に時間がかかりやすくなります。
そのため、引き継ぐ相続人を1人に集約しておくと、将来の管理や処分を進めやすくなるでしょう。
ただし、他の相続人が不公平に感じないよう、不動産の評価額を共有し、納得できる形を整えることが大切です。
事前に説明する姿勢も信頼につながります。
また、法律で保障された最低限の取り分である遺留分にも配慮すると、話し合いが穏やかに進みます。
不動産を受け取る方が他の相続人へ現金を支払う代償分割も、家族の納得感を保ちやすい方法の1つです。

税金対策と相談の時期

不動産を売却して利益が出た場合は、譲渡所得税がかかることがあるため、特別控除を使えるか確認しておきましょう。
相続税は、基礎控除の範囲内であれば課税されず、自宅の敷地には評価額を下げられる特例が使える場合もあります。
また、生前贈与では年間110万円までの基礎控除を活用する、暦年贈与なども検討できます。
さらに、婚姻期間20年以上の夫婦間では、居住用不動産の贈与に配偶者控除を使えるケースがあります。
税制は条件や期限の確認が重要なため、売却や贈与の前に税理士や司法書士へ相談し、無理のない計画を立てると安心でしょう。

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まとめ

不動産の終活は、将来の空き家化や資産凍結を防ぐため、元気なうちに財産状況を整理し家族で話し合うことが大切です。
整理方法には、希望する相手へ円滑に引き継ぐ生前贈与や、確実性の高い公正証書遺言、現金化を目的とした不動産売却があります。
ローン残債や相続人集約の手続き、控除を活用した税金対策を専門家に相談しながら進めると、不動産整理が円滑になります。