借地権付きの家の売却方法は?代表的な3つの手段も解説

木下 康裕

筆者 木下 康裕

不動産キャリア15年

大手仲介業者を2社経験させて頂き約15年の不動産キャリアを持っております。
マンション・タワーマンション・土地・戸建・収益不動産の売却なら木下  康裕にお任せください。
特にタワーマンションは大手仲介会社のタワーマンション特化型の店舗での勤務経験がございますので、大阪市内のタワーマンションについては熟知しております。

借地権付きの家の売却方法は?代表的な3つの手段も解説

借地権が付いている家を売却したいけれど、地主との交渉や複雑な権利関係がネックとなり、どのように手続きを進めれば良いのかお困りではありませんか。
借地権の売却は一般的な不動産取引よりも特殊であるため、専門的な知識がないまま自己判断で放置したり進めたりすると、大きなトラブルに発展する恐れがあります。
本記事では、借地権の基本的な仕組みから、地主や第三者を巻き込んだ3つの代表的な売却手段、そしてスムーズに売却を完了させるための流れについて解説します。
借地権付き建物の売却方法を知り、少しでも有利に取引を進めたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

借地権とは?

借地権とは?

借地権付きの家を売却するには、まず権利の基本をおさえる必要があり、借地権には主に3つの種類があります。
まずは、借地権の定義やメリットやデメリットについて、順番に解説していきます。

種類と存続期間の違い

借地権とは、建物を所有するために他人の土地を借り、長期間利用できる権利です。
契約時期によって適用される法律が異なるため、旧法と新法のどちらにあたるか確認しておきましょう。
旧法借地権は、1992年7月31日以前の契約に適用され、借りる側の権利が比較的手厚く守られています。
堅固な建物は60年、木造などは30年が基本となり、更新後も住み続けやすい点が特徴です。
一方で、新法の普通借地権は1992年8月1日以降の契約に適用され、当初30年で契約した後も更新しながら利用します。
新法の定期借地権は、更新を前提としない契約で、期間満了時は更地で返還するのが原則です。

所有のメリットと注意点

借地権付きの家は土地を購入しないため、所有権の物件より初期費用を抑えやすい点が魅力です。
同じ予算でも、駅に近い立地や広さにゆとりのある住まいを検討しやすくなるでしょう。
また、土地の固定資産税や都市計画税は地主が負担するため、維持費を整理しやすい面もあります。
ただし、毎月の地代にくわえて、更新料や建替承諾料が必要になる場合があります。
長く住むほど支出が積み重なるため、将来の費用まで含めた資金計画が大切です。
金融機関の担保評価が控えめになることもあるため、融資条件は早めに確認しておきましょう。

売却に関する権利関係

借地権付きの建物を売却する際は、建物の所有権と土地の賃借権が別の権利である点を理解しておく必要があります。
家を売るということは、建物を引渡すだけでなく、土地を借りる権利も買主へ引き継ぐ手続きです。
とくに、重要なのは、地主の承諾なしに賃借権を譲渡できないという点でしょう。
事前に承諾を得ておけば、契約手続きが進めやすくなり、買主にも安心感を持ってもらえます。
また、建物の登記が済んでいれば、第三者に対して権利を主張しやすくなります。

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借地権付き建物を売却する3つの方法

借地権付き建物を売却する3つの方法

前章では、借地権の基本について述べましたが、実際に家を売却するにはどのような手段があるのか気になりますよね。
ここでは、借地権付き建物を売却する3つの方法について、順番に解説していきます。

地主に買い取りを依頼

まず、検討しやすいのは、建物と借地権を合わせて地主に買い取ってもらう方法です。
地主にとっては土地の所有権と借地権が一つになり、将来の活用計画を立てやすくなります。
また、第三者へ売却する場合に必要となる譲渡承諾料を見込まずに進めやすい点も特徴です。
ただし、買取額や建物の扱いは、地主の利用目的や資金状況によって変わります。
建物を使う予定があれば、建物価値も含めて話し合いやすくなるでしょう。
更地活用を考えている場合は、解体費用の負担について早めに確認しておくことが大切です。

第三者への譲渡と売却

地主による買い取りが難しい場合は、承諾を得たうえで第三者へ売却する流れが一般的です。
この場合は、借地権譲渡承諾書を準備し、譲渡承諾料も資金計画に含めて考えます。
承諾料は、借地権価格の約10%程度が目安とされることが多く、手取り額にも関わる費用です。
売り出し価格は周辺相場だけでなく、地代や契約の残り期間も踏まえて決めましょう。
居住用として探す方には、立地や価格面の魅力を伝え、投資家には収益の見込みを具体的に示すことが大切です。
承諾取得に時間がかかる場合も、専門家を交えると説明や書類準備を進めやすくなります。

底地権とセットで売却

より買主を見つけやすくしたい場合は、地主の底地権と借地権を合わせ、所有権として売却する方法があります。
権利を単独で売るよりも物件としてのわかりやすさが増し、検討できる買主の幅も広がるでしょう。
また、所有権の物件になれば住宅ローンを利用しやすく、一般的な購入層にも訴求しやすくなります。
代表的なのは、地主と借地人が協力して同時に売り出し、売却代金の配分を事前に決める進め方です。
借地人が先に底地を買い取り、所有権として販売する方法もあります。
いずれの場合も、早めに地主と協議し、専門家の助言を受けながら条件を整理しましょう。

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借地権付き物件を売却する際の手続きと流れ

借地権付き物件を売却する際の手続きと流れ

ここまで、具体的な売却手段を解説しましたが、実際の取引を進める手順もおさえておきましょう。
最後に、不動産会社選びから引渡しまでの売却の流れについて、順番に解説していきます。

仲介契約締結から査定

売却活動は、不動産会社に査定を依頼し、借地権付き建物の価値を把握することから始まります。
査定では、建物の状態だけでなく、毎月の地代や契約の残り期間も評価に影響します。
そのため、提示額だけで判断せず、価格の根拠や販売方針まで確認することが大切です。
路線価図にある借地権割合も参考にすると、価格算出の背景を理解しやすくなります。
媒介契約には、主に3種類がありますが、窓口を一本化しやすい専任系を選ぶ方も少なくありません。
借地権の取引実績がある会社なら、地主との調整や承諾料の扱いも相談しやすいでしょう。

地主の承諾取得と交渉

第三者へ売却する場合は、地主から事前に承諾を得る手続きが欠かせません。
中心となるのは借地権譲渡承諾書で、買主の利用計画に応じて必要書類を整えます。
建て替えを予定している場合は建替承諾書、契約条件を変える場合は借地条件変更承諾書も必要です。
これらの書類には、地主の実印を押してもらい、印鑑証明書も受け取っておくと後日の確認がしやすくなります。
地主への相談は早めにおこない、不動産会社や弁護士を交えて条件を整理しましょう。
承諾料や契約内容は、相場を参考にしながら落ち着いて話し合うことが大切です。

売買契約から名義変更

買主が決まったら売買契約を結び、手付金の受け取りや引渡し準備へ進みます。
地主の承諾前に契約する場合は、承諾が得られないときに解除できる特約を設けておくと安心です。
その後、買主の住宅ローン審査や必要書類の確認を経て、残代金が支払われる決済日を迎えます。
決済当日は司法書士の立ち会いのもと、建物の所有権移転登記をおこない、買主へ引渡す流れです。
費用は、仲介手数料のほか、譲渡承諾料や印紙税などもかかるため、事前に確認しておきましょう。
利益が出た場合は譲渡所得税の対象となるため、控除の利用可否も早めに確認すると安心です。

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まとめ

借地権とは、建物を所有するために他人の土地を長期間借りる権利であり、売却を円滑に進めるためには所有権と賃借権の違いを理解することが大切です。
借地権付き建物を売却する代表的な方法には、地主に買い取ってもらう手法や、承諾を得て第三者へ売る手法、地主の底地権とセットで売却する手法の3つがあります。
売却の手続きは不動産会社による査定や地主からの承諾取得などを経て名義変更へと進むため、専門家の支援を受けながら時間的なゆとりを持って進めると良いでしょう。