不動産売却で重要な耐用年数!耐用年数の種類や減価償却との関係を解説

売却コラム

不動産売却で重要な耐用年数!耐用年数の種類や減価償却との関係を解説

不動産売却に取り組む際、現在の不動産の資産価値を捉えるうえでも、理解しておきたいものに住まいの「耐用年数」があります。
売却価格と耐用年数の関連性や、耐用年数によって築年数を経た不動産は売却や住むことができなくなるのかなど、疑問も多く感じられるでしょう。
そこで本記事では、不動産売却における耐用年数や構造別の耐用年数、減価償却との関係について解説しますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

不動産売却における耐用年数とは?3つの種類を解説

不動産売却における耐用年数とは?3つの種類を解説

不動産売却で最初に必要となるステップが不動産会社による査定ですが、査定額の判断をするときには相場の把握とあわせ、耐用年数の意味も知っておくことが大切です。
まずは、不動産売却で知っておきたい耐用年数の基礎知識と、耐用年数の種類について解説します。

不動産売却における耐用年数とは?

建物は築年数とともに劣化が生じることが一般的です。
その分の資産価値の減少を売却価格に反映するとき、基準となるのが耐用年数です。
不動産の耐用年数に基づいて、資産価値が減少するペースも決まりますが、資産価値がゼロでも不動産売却や居住ができないわけではありません。
たとえば、耐用年数を超えた古い家でも、問題なく不動産売却に取り組むことは可能です。
また、耐用年数とは経年による劣化が生じる建物に適用されるものであり、土地は経年劣化が起きないため適用されません。
耐用年数には物理的耐用年数、法定耐用年数、経済的耐用年数の3つの種類があります。

物理的耐用年数

物理的耐用年数とは、建物が劣化により利用できなくなるまでの年数であり、構造物の仕組みや材質の機能を保つことができる期間のことです。
使い方によって変化が生じやすい不動産の場合、物理的耐用年数を用いるケースは少ないです。
物理的耐用年数は、適切な使用ができなくなると処分に至る家電製品などに対して用いられています。
なお、イメージの似た言葉に耐久年数がありますが、耐用年数とは異なります。
耐久年数とは、メーカーが独自に定めた問題なく利用できる年数を示したものです。

法定耐用年数

法定耐用年数とは、建物が税法上の価値を有するとされる期間であり、公平に価値を算出するために国が定めた年数です。
不動産の構造や種類、用途によって年数が決められていますが、法定耐用年数を超えていても使用することは可能です。
また、建物の税務上の価値を算出する際に用いられるのが法定耐用年数です。
不動産売却における耐用年数とは、法定耐用年数を指すことが多いです。

経済的耐用年数

経済的耐用年数は、建物の経済的価値がなくなるまでの年数を示すものであり、経済的耐用年数を超えても使用は可能です。
建物の機能や劣化の程度のほか、将来予想されるリフォームや補修の費用も考慮して経済的耐用年数が算出されます。
同じ構造の建物であっても、物件ごとに経済的耐用年数が異なることも特徴と言えるでしょう。
一方、法定耐用年数は構造や用途により一律に定められており、建物の税務上の価値判断には法定耐用年数が用いられています。

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売却不動産の建物構造で異なる!法定耐用年数をご紹介

売却不動産の建物構造で異なる!法定耐用年数をご紹介

マイホームを不動産売却する際など、耐用年数といえば法定耐用年数を示していることが多いですが、法定耐用年数は建物の構造によって異なってきます。
ここでは、建物構造別に耐用年数が何年になるかについてご紹介します。

木造住宅は「22年」

日本では、一戸建て住宅の建物構造は木造であることが一般的です。
新築の木造住宅の場合、法定耐用年数は22年と定められています。
建物構造が木造のマイホームを不動産売却する際には、資産価値の減少について耐用年数22年を一つの目安にすることが可能です。
たとえば、4,400万円の建物であれば、1年ごとに減少する資産価値の金額は4,400万円÷22年で200万円と分かるでしょう。
毎年200万円が減少したとすると、22年後には帳簿上の資産価値がゼロになるイメージです。
この計算方法は、主に事業用資産として中古物件を取得した際に、その後の減価償却期間を算出するためのものです。
マイホームを売却する際の譲渡所得の計算では、原則として新築時からの法定耐用年数(木造なら22年)を用いて計算します。

鉄骨鉄筋コンクリート造などは「47年」

建物構造が高層マンションに多い鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、または通常のマンションに多い鉄筋コンクリート造(RC造)の場合、耐用年数は47年です。
これらの建物構造は木造住宅に比べて強靭であり、耐用年数も長くなっています。
マンションの資産価値は一戸建て住宅と比べて下落が穏やかな傾向にあることは、不動産売却時にも注目すべきポイントです。

木造モルタル造は「20年」

木造アパートでは、建物構造が木骨モルタル造の場合があり、耐用年数は20年です。
耐用年数が短い不動産は資産価値が低下する速度が早い傾向にあり、不動産売却時には査定額が低くなる場合がある点に注意するようにしましょう。

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減価償却と耐用年数の関係!不動産売却時の計算方法も解説

減価償却と耐用年数の関係!不動産売却時の計算方法も解説

不動産売却をする建物の法定耐用年数について知る際は、建物の減価償却費も押さえておきたい要素です。
最後に、不動産売却時に重要な耐用年数と、減価償却について解説します。

減価償却とは?

減価償却とは、長期間にわたり所有する固定資産の取得費を1年ごとに経費として計上する会計処理を指します。
不動産を3,000万円で購入した場合、その金額を一度にすべて計上せず、購入日から耐用年数が終了するまで毎年分割して計上する仕組みです。
マンションや一戸建て住宅の建物は、経年により価値が下がるものと考えられており、税務処理で価値の減少を反映する計算が減価償却です。
減価償却の計算で使用する勘定科目は減価償却費です。
減価償却をおこなう資産は経年で価値が減少し、耐用年数が1年以上で取得価格が10万円以上であることが条件です。
不動産売却で注意すべき点は、土地は価格が変動しますが経年による資産価値の減少がないため、減価償却の適用外とされていることです。

不動産売却をした場合の減価償却の計算

マイホームの売却における減価償却の計算式は、平成19年3月31日以前に取得した場合は「取得価額×0.9×償却率×経過年数」、同年4月1日以降に取得した場合は「取得価額×償却率×経過年数」です。

取得価額とは建物の購入金額を指し、経過年数は取得後の所有期間で、居住用不動産の場合は6か月以上は繰り上げ、6か月未満は切り捨てて計算します。
償却率は構造ごとに定められた数値を用います。
なお、売却による譲渡所得を計算する際、建物部分の取得費については減価償却費を購入代金などから差し引く必要があります。
売却した翌年の確定申告では、修正申告の手間を避けるため、計算ミスのないようにおこないましょう。

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まとめ

耐用年数は、経年で劣化が起きる建物に適用され、不動産売却の場面では国が定めた法定耐用年数を指すことが多いです。
法定耐用年数は建物構造で年数が異なり、一戸建て住宅に多い木造であれば22年、マンションで採用されるRC造やSRC造は47年と定められています。
不動産売却で利益が出ると翌年確定申告が必要ですが、建物部分の取得費を計算する際は、減価償却費相当額の控除を忘れずにおこなうことがポイントになるでしょう。


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