壁式構造の中古マンションとは?購入するメリット・デメリットを解説
築年数の古い中古マンションを購入する場合、建物の構造をチェックすることが大切です。
建物の構造を知らずに中古マンションを購入してしまうと、いくつかの場面で後悔する場合があります。
そこで今回は、壁式構造の中古マンションとはどのようなものなのか、壁式構造の中古マンションを購入するメリット・デメリットを解説します。
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壁式構造の中古マンションとは
似た外観の中古マンションでも、内部の構造に違いが存在することがあります。
まずは、中古マンションにはどのような種類の構造があるのかについて、チェックしてみましょう。
壁式構造とは
壁式構造とは、一戸建てなどで使われる柱と梁ではなく、壁面で建物を支える構造のものを指します。
壁式構造で使われているのは一般的な住宅のような薄い壁ではなく、より強度のある耐力壁です。
耐力壁とは、縦方向と横方向からの力に強く、厚みのある鉄筋コンクリートから造られる壁です。
壁式構造では、厚く頑丈な耐力壁で床と壁をつなぎ、強固なマンションを建てられます。
壁式構造の特徴
壁式構造で造られた中古マンションには、高層マンションになると強度が保てない特徴があります。
そのため、壁式構造は法令などによって6階建て未満の建物にのみ許可されるといった制限が設けられています。
また、過去の大きな地震の揺れにも耐えたことから、築年数の古い中古マンションであっても高い耐震性があることも壁式構造の特徴です。
ラーメン構造との違い
壁式構造以外に建物の構造として挙げられるのが、ラーメン構造です。
ラーメンの語源がドイツ語の枠・額縁であることから想像できるように、柱と梁による枠組みで建物を支えています。
ラーメン構造では、構造として壁が重要な役割を果たすのではなく、建物を支えるのはあくまでも柱と梁です。
柱と梁を造ったうえで両方の接合部を固定し、壁と床を張ります。
中古マンションには壁式構造とラーメン構造どちらもが使われていますが、室内の様子から見分けることが可能です。
室内に柱の凹凸が確認できる場合には、その中古マンションはラーメン構造となります。
一方で、室内に凹凸がなく壁がまっすぐであるのが、壁式構造です。
もちろん、壁式構造は6階建て以上の建物には使われないことから、6階建て以上の中古マンションであればラーメン構造だと判断できます。
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壁式構造の中古マンションを購入するメリット
壁式構造とは、柱と梁ではなく頑丈な耐力壁で建物を支えるものです。
壁式構造の中古マンションに興味をお持ちならば、壁式構造にはどのようなメリットがあるかチェックしてみましょう。
すぐれた耐震性
壁式構造の中古マンションは、柱と梁よりも広い面積を持つ壁で建物を支えていることから、すぐれた耐震性を持つことがメリットです。
ラーメン構造も柱と梁を強く接合し耐震性を高めていますが、面で支える壁式構造と比較して横揺れに弱い特徴があります。
自分と家族の安全を守れる中古マンションを探すならば、すぐれた耐震性を持つ壁式構造の物件を探すのがおすすめです。
高い断熱性と防音性
壁式構造には、すぐれた耐震性だけでなく、高い断熱性と防音性があります。
こうした断熱性と防音性が確保できる理由には、分厚い耐力壁の存在が関係しています。
一般的な厚みの壁と比較して、分厚い耐力壁は熱や音をとおしにくいことが特徴です。
そのため、壁式構造の中古マンションには、冷暖房の効率が良く光熱費を抑えられるメリットがあります。
もちろん、隣り合う住戸の物音が気になりにくいため、快適な生活を送れることも壁式構造の中古マンションを購入するメリットです。
室内空間を有効に使える
柱の出っ張りがない壁式構造の中古マンションは、室内空間を有効活用できることがメリットです。
まっすぐな壁に沿って家具を設置できるため、室内に統一感が生まれすっきりと見えます。
柱がある場所に出っ張りがあるラーメン構造だと、効率良く家具を配置できず悩む場合があります。
部屋を広々と使いたいならば、出っ張りのない壁式構造を探すのがおすすめです。
ラーメン構造にメリットはある?
壁式構造には耐震性やすっきりとした見た目にメリットがある一方で、ラーメン構造には壁式構造にはないメリットがあります。
具体的にラーメン構造のメリットとして挙げられるのが、壁を撤去してリノベーションができることです。
また、薄い壁を使えることから、室内空間が広くなることもラーメン構造のメリットといえます。
壁式構造ほどの耐震性や防音性は不要であり、購入後に大胆なリノベーションを考えているならば、ラーメン構造の中古マンション購入を検討してみても良いでしょう。
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壁式構造の中古マンションを購入するデメリット
壁式構造の中古マンションには、すぐれた耐震性とともに、すぐれた断熱性・防音性などのメリットがあります。
一方で、中古マンションの購入前には、メリットだけでなくデメリットを把握することが大切です。
リノベーションの自由度が低い
壁式構造の中古マンションでは、壁が建物を支えているため、壁を動かすリノベーションができないことがデメリットです。
中古マンションを購入してから、複数の個室をへだてる壁を取り去り大きな空間をつくりたいと考える場合があります。
しかし、壁式構造の中古マンションにおいては、リノベーションで壁を撤去できないことがデメリットです。
壁式構造のメリットに魅力を感じていたとしても、間取りの変更をともなうリノベーションを考えているならば、壁式構造の中古マンションは向いていないでしょう。
ただし、壁式構造であっても、建物を支えていない壁については、リノベーションで撤去できます。
分厚い耐力壁ではなく軽鉄とボードで造られた仕切りの壁であれば、リノベーションで間取り変更が可能です。
窓やドアの工事が制限される
壁式構造の中古マンションでは、壁だけでなく壁に付随する窓やドアの工事が制限されることがデメリットです。
窓やドアを新たに設けると耐力壁の機能が失われる場合、リノベーション工事はできません。
室内に新鮮な空気と明るい太陽光を取り込むための大きな窓をつくりたいと考えても、壁式構造の中古マンションでは制限があることに注意が必要です。
窓と同様に、間取りを変更してドアを設置したい場合、工事には制限があります。
窓とドアの大きさのほか、場所や数などに制限がありますので、自由なリノベーションができないことがデメリットです。
壁式構造の中古マンションでできるリノベーションは?
壁式構造の中古マンションには、自由なリノベーションができないデメリットがあります。
実際に壁式構造の中古マンションを購入した後には、リノベーションできる場所は限られます。
ただし、壁式構造の中古マンションであっても、内装を自分好みに一新することは可能です。
また、壁の位置を移動できなくても、室内に大きな棚をつくれます。
さらに、キッチンを使いやすくリフォームしたり、浴室に最新の設備を導入したりするなどの工事が可能です。
壁式構造の中古マンションをリノベーション前提で購入する場合には、工事可能な壁の位置とともに、どのようなリノベーション・リフォームが可能かチェックすることが大切です。
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まとめ
壁式構造とは、柱と梁ではなく壁面で建物を支える構造のことです。
壁式構造の中古マンションには、耐震性の高さや室内の出っ張りのなさなどのメリットがあります。
ただし、耐力壁を撤去できないことから、間取りを変えるリノベーションや窓・ドアを設けるリノベーションができないことはデメリットです。
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