空き家にも火災保険は必要なのか?加入できる条件や注意点も説明

売却コラム

空き家にも火災保険は必要なのか?加入できる条件や注意点も説明

親が亡くなったときには、親が住んでいた住宅を相続により引き継がなければならないケースが発生します。
所有しても誰も住まないなど利用しない住宅に、火災保険をかけるのは無駄に感じる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、空き家における火災保険の必要性のほか加入できる条件や注意点もご説明しますので、未利用にしている住宅を所有している方はお役立てください。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

空き家における火災保険の必要性

空き家における火災保険の必要性

建物の売買においては、新築物件に比べて安価で購入できる中古物件への人気が高まっています。
しかし、空き家は年々増加している傾向にあります。
空き家のなかには適正な管理がおこなわれていない物件も多く、空き家は国が対策を強化している社会問題の1つです。

空き家の状況

総務省が公表した令和5年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計(速報集計)の結果によると、空き家は900万戸を数え過去最多となっています。
地方に住んでいた親が亡くなり土地や建物を相続したけれど、誰も住む予定がない。
賃貸に出したいが、建物が古すぎて借り手をみつけられない。
空き家が増えているのには、所有者の高齢化や建物の老朽化などさまざまな理由が考えられます。

空き家におけるリスク

誰も居住していない住宅は、火を使わないため火災が発生しないと考える方がいますが、その判断は誤りです。
未利用の物件は誰かが住んでいる住宅よりも管理が徹底されずに、電気系統からの火災や侵入した不審者によるタバコの不始末のほか、放火を受けるリスクが高くなります。
チラシがポストや郵便受けからはみ出し周囲に散乱していると、長期にわたって留守中と気づかれます。
留守にしている建物は、不審者の侵入や放火犯に狙われやすいとともに、いたずらで入り込んだ子どもが花火で遊ぶなどしたことが原因で火災につながることも。
また、数多く発生している地震や集中豪雨などの自然災害により建物が影響を受ける可能性も考えられます。
空き家には、誰も住んでいないため放火を受けても初期段階での消火が難しく、台風により屋根の損壊や雨漏りが発生しても、すぐには気づけないでしょう。

火災保険の必要性

未利用の住宅の多くは老朽化しており、被害にあった物件の再建築の必要性は低いといえます。
ただし、焼失や損壊した建物を放置するわけにはいかず、ほとんどのケースでは残存物の撤去に費用が発生します。
転勤などにより一時的に留守にしている場合には、戻ってきて再び住むために修繕や再建築が必要です。
また、強風を受けて飛んでしまった屋根が原因で、近隣の家の損壊や人を怪我させたときには、所有者として損害賠償を負わなければなりません。
このようなケースでは預貯金で賄えないほどの出費が発生してしまい、火災保険に加入していないと自己負担が生活に大きな影響を与えるでしょう。
個人賠償責任保険や施設賠償責任保険を特約として契約しておくと、安心感が高まります。
なお、火災保険は地震を対象としていないため、地震保険への加入も検討してください。

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火災保険に加入できる空き家の条件

火災保険に加入できる空き家の条件

誰も居住していない物件は、火災保険における加入条件を満たさずに断られるケースがあります。
断られたときには、対象になる保険を探さなければなりません。

建物の用途

一戸建てやマンションの一室など、人が居住する建物は専用住宅や共同住宅として扱われます。
店舗や事務所などが住宅に併設され、建物の一部を住居として使用している物件は併用住宅となり、専用住宅や共同住宅、併用住宅は住宅物件に区分されます。
一方、住居として使用していない建物や店舗、事務所などは一般物件として扱われ、保険加入を断られるかもしれません。

用途による取扱いの違い

未利用や低利用になっている物件を火災保険に加入する場合には、加入の対象になるか確認したうえで、補償内容や保険料にも注意が必要です。
誰も居住していない物件は住宅物件とはみなされないため、火災保険へ加入する際には一般物件を対象としている保険に限られます。
また、火災保険に加入するときに必要な保険料は、一般物件の場合、専用住宅や共同住宅に比べて高くなるのが一般的です。

一般物件の範囲

急な転勤により一時的に留守にしているときや、別荘として週末など定期的に利用する物件は住宅物件とみなされます。
したがって、低利用であっても一般的な住宅物件と同じ保険料での保険加入が可能で、地震保険においても同様の取扱いを受けられます。
一方、住宅を定期的に使っていない物件で、今後も居住する予定がない場合には一般物件に該当し、加入対象になったとしても住宅物件と同じ保険料では保険に加入できません。
たとえば、遺産相続により引き継いでから利用していない遠方の物件は、一般物件にあたります。
また、転勤により留守にしている物件であっても、家財道具が設置されていないなど状況によっては一般物件にみなされる可能性があります。
なお、地震保険は国と保険会社が共同で運営しており、地震により被害にあった方の生活の再建を目的にしているものであり、一般物件は対象になりません。

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火災保険に加入したい空き家の注意点

火災保険に加入したい空き家の注意点

誰も居住していなくても住宅物件にみなされる場合があり、一方で、一般物件に該当すると保険料が高くなるなど問題点が発生します。
ここでは、ほかにも考えられる注意点などを説明するので参考にしてください。

保険に加入できない物件

未利用の住宅でも、一般物件として加入できる火災保険はあります。
しかし、適切な管理がおこなわれていない廃屋などは加入を断られる可能性が高くなります。
加入対象の判断は保険会社によって異なるので、あきらめずに対象になる保険会社を探してみると良いでしょう。

相続における注意点

親が住んでいた住宅を引き継いだときに、その物件に誰も住む予定がなく未利用になってしまう場合には加入している火災保険を継続できないケースが一般的です。
保険会社に対し空き家にする点を説明して、継続が可能かどうか確認しましょう。
また、複数人が相続するケースでは、所有権に注意が必要です。
火災保険の補償対象になるのは、被保険者の資産に限られます。
たとえば、4人で共有する場合には、1つの保険契約で全員が被保険者になるか、4人が各々の保有分に対して火災保険をかける必要があります。
保険の加入に対し同意しない相続人がいる可能性が考えられ、保険がトラブルの原因になりかねません。

空き家の取扱い

国は空き家対策を強化しており、特定空家に指定されると罰則を受ける可能性が高くなっています。
空き家は増加傾向にあり、保険会社のなかには空き家専門の保険を提供しているケースもみられるなど、未利用の住宅でも火災保険へ加入できます。
ただし、一般物件に該当するときには、住宅物件よりも保険料が高いのが一般的です。
一般物件は地震保険に加入できないため、被害にあったときには残存物の撤去に多額の費用を負担しなければなりません。
また、適正に管理していないで放置している住宅は保険に加入できず、放火による火災や自然災害により損害を受けても自費で対応する必要があります。
被害が所有する物件にとどまらず、他人が所有する物件や人体に損傷を与えてしまい損害賠償につながる可能性も考えられます。
保険加入を検討する必要性はありますが、不要な住宅は早めに処分するのが得策かもしれません。

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まとめ

空き家を所有すると、さまざまなリスクが考えられるため、不要な物件は早めに処分するのをおすすめします。
何らかの事情があり所有し続けなければならない場合には、火災や自然災害などによる被害に備えて火災保険へ加入しておきましょう。


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