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不動産の単純売却とは?任意売却前に知っておきたいポイントをご紹介

売却コラム

不動産の単純売却とは?任意売却前に知っておきたいポイントをご紹介

住宅ローンが万が一支払えなくなってしまった場合、任意売却という手段で不動産を売却することがあります。
任意売却には複数のパターンがあるため、売却を進める前にそれぞれの選択肢をよく理解したうえで手続きを進めることが重要です。
この記事では、任意売却のなかで単純売却とはどういうものか、概要、メリット、注意点をご紹介します。

この記事の執筆者

このブログの担当者  木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

単純売却とは?売却前に知っておきたい概要

単純売却とは?売却前に知っておきたい概要

任意売却と一口に言っても、その方法は全部で6種類あります。
まずは、任意売却と単純売却の概要をご紹介します。

任意売却とは

任意売却とは、住宅の売却益だけで住宅ローンを完済できない場合に取られる手法です。
通常、住宅ローンを借りる際には自宅に抵当権が付けられます。
不動産を売却する際にはこの抵当権を解除することが求められますが、抵当権を解除するには住宅ローンを完済する必要があります。
自宅の売却益で住宅ローンを完済できる場合は問題ありませんが、そうでない場合の売却方法が任意売却です。
任意売却であれば、ご自宅の売却益が住宅ローンの残債を下回る場合でも売却できます。

単純売却とは

単純売却とは、任意売却のなかで一般的な不動産売買と同じように住宅を売却する方法です。
その名前のとおりもっともシンプルな方法で、通常の売却と同様に売却活動をおこないます。
そのため、一般的な不動産売買と同様、住宅を売却する相手はマイホームを探している一般消費者となります。
一般的な不動産売買と異なる点は、住宅ローンの借り入れ残高が売却価格より低くても不動産が売却できる点です。
単純売却は、任意売却の6種類のなかでも、高い売却価格が実現できる可能性が高いのが特徴です。
競売で売却する場合と比較すると、1.5倍程度の値段がつくケースも少なくありません。
少しでも高く売却したい場合は単純売却を選ぶと良いでしょう。
ただし、一般的な不動産売買と同様、買い手が見つかるタイミングがわからない点には注意が必要です。
引っ越しの計画を立てたいと思っても、いつ買い手が見つかるかわからない状態では準備が進められないこともあるでしょう。
任意売却の6つの方法のうち単純売却を選ぶ際には、この点にも気を付けて売却活動を進めることをおすすめします。

単純売却の流れ

単純売却の流れは、一般的な不動産売却とほとんど同じです。
まずは不動産売却の告知をし、購入希望者を探します。
購入希望者が見つかったら不動産売買契約を締結し、引っ越しと引き渡しを済ませるのです。
引き渡し後に買い手が支払った代金を使って住宅ローンの支払いを済ませれば手続きは完了します。

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単純売却のメリット・デメリットとは

単純売却のメリット・デメリットとは

単純売却にはメリットもあればデメリットもあるため、任意売却の前に両方の点を理解しておくことが重要です。
単純売却のメリット・デメリットをご紹介します。

メリット①売却額が高くなる可能性がある

単純売却は任意売却のほかの方法と比較すると売却額が高くなる可能性があるのがメリットです。
たとえば、住宅ローンを支払えなくなった場合、ご自宅が競売にかけられる可能性があります。
競売では市場価格の6割~7割で取引されることも多く、競売を経てもなお債務が完済できないケースも少なくありません。
それに対して、単純売却なら競売よりも高い値段で売却でき、買取など任意売却のほかの方法と比較しても高値で売却できる可能性が高くなります。
より高い金額で売却できれば、債務を完済できる可能性も高くなるでしょう。

メリット②債権者の同意が得られやすい

単純売却は、債権者である金融機関の同意を得られやすいのもメリットです。
そもそも、任意売却は債権者の許可を得ないとできません。
単純売却は売却額が高くなる可能性があるため、より多くの資金を回収できると考えた債権者が任意売却を許可してくれる可能性が高くなります。

メリット③精神的な負担が軽減できる

競売と比較すると、単純売却は精神的な負担が少なく済むのがメリットです。
「もしかしたら自宅が競売にかけられていたかもしれない」と考えると、通常と同じような流れで自宅を売却できる単純売却は精神的な負担を大きく軽減できます。
気分を新たにしたいとお考えの方にとって、単純売却は適した方法だと言えるでしょう。

デメリット

単純売却では自宅を売却しなければならないため、引き続き自宅に住み続けることができません。
引っ越しをしなければならず、引っ越し費用や新居の費用などの出費も負担する必要があります。
自宅を売却してもそのまま住み続けたい場合は、不動産の売買契約と賃貸借契約を同時に結ぶリースバックを選択すると良いでしょう。
また、スムーズに売却できるわけではないのもデメリットです。
通常の不動産売買と同様、状態が良い物件でないとなかなか買い手が見つからないかもしれません。

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単純売却の注意点とは

単純売却の注意点とは

単純売却で後悔しないためには、注意点を把握しておくことも重要です。
任意売却前に知っておきたい単純売却の注意点をご紹介します。

売却期間が長引くケースがある

単純売却ではなかなか買い手が見つからずに売却期間が長引いてしまうケースも少なくありません。
そもそも、一般消費者をターゲットにする単純売却では、任意売却のほかの方法とくらべると、どうしても売却までに時間がかかってしまいます。
たとえば、買取業者に買取を依頼するのであれば、あまり時間をかけずスピーディーに買い取ってもらえます。
それに対して、単純売却では内見を経て物件を気に入ってもらえれば契約するという手順を踏むため、時間がかかってしまうのが一般的です。
買い手がいつ見つかるかもわからないため、引っ越しの計画が立てにくいことも注意点と言えます。
焦らないよう、なるべくゆったりとした売却期間を想定しておくと良いでしょう。

魅力的な物件に見えるよう室内を整えておく必要がある

一般消費者がターゲットの単純売却では、住宅の状態が重要です。
買い手が内見に来た際に魅力的だと感じてもらえるよう、室内の状態を整えておきましょう。
もっとも望ましいのは、そのままでも住める状態の住宅です。
状態が良い住宅であれば魅力的に見えるため、買い手も見つかりやすいでしょう。
それに対して、フルリフォームが必要などの状態が悪い住宅はあまり魅力的に見えず、買い手がなかなか見つからない可能性があります。
しかし、リフォームが必要な住宅であっても、リフォームをしてから単純売却をする必要はありません。
リフォームには高額な費用がかかるうえに、購入後に自分で好きなようにリフォームしたい買い手も一定数いるからです。
自宅をより魅力的に見せるためには、清掃など自分でできる範囲で室内を整えておくことが重要です。
単純売却では自宅に住みながら売却活動をおこなうため、買い手は実際に住んでいる物件の内見をすることになります。
内見の前には清掃を入念にしてしっかりと換気をするなど、なるべく買い手に生活感を感じさせないようにすると良いでしょう。
内見で買い手に良い印象を与えられれば、買い手が早く見つかる可能性も高くなります。

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まとめ

単純売却は任意売却の1つであり、通常の不動産売買と同じように一般消費者に向けて自宅を売却するものです。
ほかの方法にくらべて高値で売れやすいメリットがある一方、引っ越しや新居の用意などで出費が発生するデメリットもあります。
また、売却が長引くこともあり、極力余裕を持ったスケジュールを組みましょう。


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