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不動産会社が高額査定をする意図とは?不動産会社によって査定額が違う理由

売却コラム

不動産会社が高額査定をする意図とは?不動産会社によって査定額が違う理由

家を売却するときは、まず不動産会社に査定を依頼するのが一般的な流れでしょう。
最近は、極力手間がかからないように複数の不動産会社の査定が受けられる一括査定のサービスがあります。
査定額は不動産会社を選択する1つの要素になりますが、単純に高額査定をした不動産会社を選ぶことは危険です。
高額査定の意図や査定額が不動産会社によって異なる理由を見ていきましょう。

この記事の執筆者

このブログの担当者  木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

不動産会社が高額査定をする意図①査定額がバラバラな理由

不動産会社が高額査定をする意図①査定額がバラバラな理由

不動産を売却するときは、不動産の価格に定価はなく売却を請け負う会社やそのときの市場動向など、さまざまな条件によって査定額が異なることは知っておくと良いでしょう。
査定額が不動産会社によって異なるのはなぜか、どのような要素によって左右されるのかを見ていきましょう。

査定額がバラバラな理由①比較物件が異なるから

不動産の査定額は、これまで成約した事例をもとに算出されるため、不動産会社によって異なります。
たとえばマンションの1室を売却するときに、同じマンションの同じ間取りの売却価格と比較できれば査定額に違いは生じないでしょう。
しかし、同じマンション内に売却事例があるとは限らず、多くの場合似ているマンションの成約実績と比較することになります。
いくら似ている条件の物件を探したとしても、売却価格には統一した基準があるわけではないため、不動産会社によって差が出るというわけです。
不動産の売却価格は売主と買主との個人間で取り交わされ、時期やタイミングによって変動が激しいため、差が出やすいと認識しておきましょう。
査定額を算出するときには、価格査定マニュアルを利用することが一般的です。
価格査定マニュアルとは、公益財団法人である不動産流通推進センターが提供しているシステムで全国一律で合理的に査定額を算出できます。
実績を大量に持っている大手の不動産会社でない限り価格査定マニュアルを参考にしているため、あまりにもかけ離れた価格にならない点は安心できるでしょう。

査定額がバラバラな理由②不動産会社の都合が影響する

査定額は不動産会社の戦略などの都合に左右されることも覚えておきましょう。
高額査定を提示したほうが売却を依頼してくれるだろうとの考えから、相場に上乗せした価格を出す不動産会社も存在します。
また、依頼主が売却だけ依頼するか、同時に購入も依頼するかによって変わることも珍しくありません。
不動産の買い替えの場合、売却と購入を同じ不動産会社に依頼するときは、買い手が見つかる可能性が高い査定額を提示することが一般的です。
不動産会社の都合や契約の条件によって査定額は異なることを認識しておくと、提示された価格に対して冷静に判断できるでしょう。

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不動産会社が高額査定をする意図②一括査定サイト利用の注意点

不動産会社が高額査定をする意図②一括査定サイト利用の注意点

一括査定は、一度の手続きで複数の業者から査定額を提示してもらえる便利なサービスですが、利用には気を付けましょう。
一括査定を利用するときの注意点やデメリットをご紹介します。

適正価格を見失う可能性がある

不動産売却の査定額は不動産会社によってバラバラであることが一般的で、一括査定で提示される各社の価格はそれぞれ異なります。
そのため、どの価格が適正価格なのかは不動産に精通した方でない限り判断が難しく、どの不動産会社を信頼したら良いかわからないという結果になるかもしれません。
一括査定のサイトでは、最大で6社から査定額を提示されます。
査定額は多くの不動産会社からもらうほど参考になるわけではなく、選択肢が多いことで判断しきれないデメリットがあることを認識しておきましょう。

執拗な営業を受けるかもしれない

不動産会社の利益は成約したときの仲介手数料であるため、媒介契約を結ぶために売主に対してしつこく営業をおこなう不動産会社も少なからず存在します。
多くの方は仕事や家事、育児と並行して不動産売却をおこなうため、電話やメールを何度も受けて営業に対応することはストレスに繋がるでしょう。
営業相手が1社だとしても対応に時間が割かれますが、一括査定をして複数会社からの連絡で生活に支障をきたすかもしれません。
一括査定をおこなうことは相手に個人情報を渡すことになり、問い合わせや営業を受けることを頭に入れておきましょう。

地域密着型の不動産会社と出会いにくい

不動産を売却するときは地域に根付いた不動産会社に依頼するとその土地の情報を入手しやすく、売却に有利だと言われています。
地域密着型の不動産会社は地域情報に明るく、地域住人と長年の付き合いがある場合が多いです。
したがって土地を探している方の情報も入ってきやすく、売却を円滑に進められることが期待できるでしょう。
一括査定サイトはすべての不動産会社の結果が得られるわけではありません。
特定のエリアに特化している不動産会社は、一括査定サイトに登録せずに、口コミや店頭のみで依頼を受け付けている場合も多いです。
一括査定に参加している不動産会社は複数ありますが、魅力的な不動産会社に出会えない可能性が高い点を頭に入れて、参考程度に利用すると良いでしょう。

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不動産会社が相場からかけ離れた高額査定をする意図や問題点とは?

不動産会社が相場からかけ離れた高額査定をする意図や問題点とは?

不動産の査定では、相場からかけ離れた高額査定は珍しくありません。
高額査定を提示されたときは信憑性がある金額なのかを冷静に判断する必要があります。
高額査定をする不動産会社の意図と、媒介契約を結んだときの問題点を心得ておきましょう。

意図①売却を委託してもらいたい

査定の依頼主から売却を委託してもらいたいがために、相場より高い金額を提示する不動産会社があるので気を付けましょう。
査定額とは、不動産会社がいくらで売れるかを想定した仮定の数字なので、その金額で売れなかったからといって問題になることはありません。
最初こそ提示した高額査定の価格で売却をスタートしますが、相場より高い金額で売れることはよほど運が良くない限り難しいでしょう。
その後売却がうまく進まないことを理由に価格を下げることが多々あります。

意図②集客施策である

一括査定サイトは、不動産会社の視点から考えると最初から競合と比較されることが前提となっています。
そのため、高額査定をすれば販売を委託してくれるかもしれないと考えるのが不動産会社の意図です。
依頼主としても、できるだけ高く売却したいと考えるのが普通ですので、高額査定をする不動産会社に魅力を感じるでしょう。
しかし現実的な金額なのかを冷静に判断する必要があります。
相場と乖離した金額を提示する会社は、とりあえず媒介契約を結べば会社の利益は確保できると考えている場合があるので注意が必要です。
高額査定を裏付ける説明や、ご自身が納得できる要素があるかを考えて判断しましょう。

高額査定の問題とは

高額査定は、売却期間が長引くケースが多いことが問題点に挙げられます。
相場価格より高い金額設定だと購入希望者は現れにくく、売却期間は長くなります。
そして一定の期間に渡り買い手が現れなければ、値下げせざるを得ない状況になるでしょう。
家を探している方は常に物件の情報を追っていて、長期間売れずに値下げされたことにネガティブな印象を持つ可能性があります。
また売却期間が長引くと、税金などの経費がかさむという点も問題点として頭に入れておきましょう。

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まとめ

不動産を査定するときは、査定額が現実的な数字かどうかを冷静に判断する必要があります。
一括査定では競合との差別化を意図として、相場からかけ離れた価格を提示する不動産会社も少なからず存在するので注意しましょう。
依頼主にとって良心的で、売却に自信がある会社を見極めましょう。


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