エレベーターなしの中古マンションは住みにくい?設置基準とメリットも解説

購入コラム

エレベーターなしの中古マンションは住みにくい?設置基準とメリットも解説

エレベーターがない中古マンションを購入することに、不安や疑問を感じていませんか。
実は、エレベーターなし物件には、費用面やライフスタイルの観点から意外なメリットも多く存在します。
この記事では、エレベーターなし中古マンションの法的基準とメリット、さらに注意点とその対策について解説いたします。
中古マンション選びで迷われている方は、ぜひこの記事をご参考になさってくださいね。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

中古マンション購入前に知っておきたいエレベーター設置基準

中古マンション購入前に知っておきたいエレベーター設置基準

中古マンションの購入を検討する際、まず知っておくべきことは「エレベーター設置基準」の要点です。
ここでは、建築基準法やバリアフリー法に基づく設置義務や、確認事項について解説していきます。

設置義務の条件

建築基準法では、火災の際に消防隊が消火活動をしやすくするため、建物の高さが31mを超える場合に、非常用エレベーターの設置が義務付けられています。
一般的なマンションの階数でいうと7階~10階建てくらいに相当するため、多くの中層マンションはこの基準の対象外です。
一方で、2006年に始まったバリアフリー法では、ご高齢の方や障がいのある方が移動しやすいように、より厳しい基準が設けられました。
たとえば、サービス付き高齢者向け住宅といった特定の建物では、3階建て以上、または高さが15mを超える場合にエレベーターの設置が求められます。

法改正と確認方法

エレベーターに関する法律は、1981年の新耐震基準の導入をきっかけに、安全装置の義務化といった規制強化が段階的に進められています。
そのため、中古マンションを選ぶ際には、「検査済証」などで、その建物がいつの法律に基づいて建てられたかを、確認することがとても重要です。
当時の法律には合っていても、現在の厳しい安全基準から見ると、「既存不適格」という状態の可能性もあります。
管理組合が保管している定期点検の報告書や、長期的な修繕計画を事前に確認して、将来の改修予定を把握しておくことも大切です。
購入前に図面を見るときは、建物の高さや階数だけでなく、避難経路がきちんと確保されているかも忘れずに確認しておきましょう。

新設可否と費用の目安

現在エレベーターがないマンションに、後から新しく設置することは物理的には可能ですが、いくつかの条件を満たさなければなりません。
また、住民の話し合いで、所有者の4分の3以上の賛成を集める「特別決議」という手続きが必要になります。
新設にかかる費用は、建物の外側にタワー型で設置する場合、1基あたり2,500万円~4,000万円程度が一般的な目安とされています。
この大きな費用は住民で分担するため、一世帯あたり100万円~200万円の一時金が必要になることも珍しくありません。
ただし、国や自治体が用意している補助金制度を上手に活用すると、住民の金銭的な負担を3割~4割ほど軽くできる可能性があります。

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エレベーターなし中古マンションのメリット

エレベーターなし中古マンションのメリット

前章では設置基準や法的な要点などを確認しましたが、実はエレベーターがない中古マンションにもメリットがあります。
ここでは、費用や生活面の具体的な利点について解説いたします。

管理費の抑制

まず、エレベーターがないことの最大のメリットは、管理費や修繕積立金を大幅に抑えられる点です。
エレベーターは1基あたり、年間の保守点検費用だけでも、数十万円の費用が発生してしまいます。
また、およそ20年~25年ごとにおこなわれる大規模な改修工事には、1,000万円以上の費用が必要となります。
これらの維持管理費が一切かからないため、月々の管理費などが3,000円〜5,000円ほど抑えられているケースもあります。
エレベーターを動かすための電気代もかからず、マンション共用部の電気料金を、2割~4割も削減できる場合があります。

購入価格の優位性

エレベーターがないマンションは、物件の購入価格そのものが、割安に設定されているという魅力も持っています。
同じ地域や築年数といった、似たような条件の物件と比べた場合、価格が1割~2割ほど低い傾向にあります。
とくに、「駅からの距離は妥協したくないけれど、予算はできるだけ抑えたい」と考える方にとっては、有力な選択肢となるでしょう。
購入価格が低い分、家賃収入から計算される表面利回りが0.5~1ポイントほど上がりやすいためです。
初期投資を抑えつつ、効率的な資産形成を目指す方にとって、合理的な選択だといえるでしょう。

日常の運動効果

費用面のメリットだけでなく、日々の暮らしにおける意外な利点も、エレベーターなし物件にはあります。
階段の上り下りはウォーキングよりも運動量が多く、たとえば5階まで毎日往復するだけで約15分の散歩に相当します。
こうした日常的な運動習慣は、健康の維持や生活習慣病の予防にも良い影響を与えるという報告もあります。
また、地震や台風などで電気が止まっても、エレベーターが動かなくなる心配がなく、すぐに移動手段を確保できます。
このように、経済的なメリットにくわえて、ご自身の健康や万が一への備えという面でも、多くの魅力があります。

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エレベーターなし中古マンションのデメリット

エレベーターなし中古マンションのデメリット

ここまでエレベーターがない場合の基準やメリットを解説しましたが、デメリットやリスクもおさえておきましょう。
最後に、想定される課題と対策方法について解説していきます。

搬入時の課題

まず、エレベーターがない場合に課題となるのが、大きな家具や家電を運び入れるときの問題です。
引っ越し業者では、3階以上の部屋へ階段で荷物を運ぶ際、1階ごとに割増料金がかかることが一般的です。
冷蔵庫やソファのような大きな荷物は、1点につき3,000円~1万円ほどの追加費用がかかる場合もあります。
そのため、最終的な引っ越し費用が、見積もりよりも2割~3割ほど高くなってしまうことも珍しくありません。
この追加費用は入居時だけでなく、将来、家具や家電を買い替えるときにも同じようにかかる点を、覚えておく必要があります。

生活負担の増加

次に考えておきたいのが、ご自身の年齢や家族構成の変化によって、階段の上り下りが大きな負担になる可能性がある点です。
年齢を重ねて筋力が落ちたり、膝に不安を感じたりすると、毎日の階段移動で転んでしまう危険性が高まります。
実際に、階段の上り下りが大変になったことがきっかけで、ご自宅での生活を諦めて施設へ移る方も少なくありません。
また、小さなお子さまがいるご家庭では、ベビーカーやたくさんの買い物袋を抱えて、階段を移動することになります。

資産価値の維持策

エレベーターがないことは、将来物件を売ったり貸したりするときの資産価値にも影響を与えます。
似たような条件の物件と比べると、エレベーターがないマンションの上層階は、価格を1割~2割ほど下げないと売れにくい傾向にあるのです。
対策として、まずは若者や健康志向の方など、階段の利用を気にしない層に対象を絞る戦略が考えられます。
また、管理組合として住民の負担を軽くするサービスを取り入れることも、物件の価値を高める有効な対策です。
たとえば、専門業者による荷物運びの支援や、ゴミ出しの代行サービスなどを導入しているマンションもあります。
さらに、長期的な視点で修繕積立金を多めに貯めておき、将来エレベーターを後付けする計画を示すことも重要です。

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まとめ

エレベーターの設置は、建築基準法やバリアフリー法で定められ、中古物件では建築時期の法律や、将来の改修計画を確認することが大切です。
年間の維持費や購入価格を抑えられる経済的利点にくわえ、階段利用による健康維持や、災害時に停電の影響を受けない安心感も魅力です。
荷物の搬入時に追加費用がかかり、将来の生活負担も増えますが、住民向けサービス導入などで物件の魅力を高めることが重要となるでしょう。


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