中古マンション選びのポイントは?3つの観点をご紹介

購入コラム

中古マンション選びのポイントは?3つの観点をご紹介

中古マンション選びの際は、さまざまなポイントをチェックして物件を購入する必要があります。
その際は、建物そのものだけでなく管理組合についても視野に入れることが大切です。
今回は、中古マンション選びにおける建物の耐震基準、管理状態、修繕積立金に関するポイントについてご紹介します。

この記事の執筆者

このブログの担当者 木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

中古マンション選びにおける耐震基準のポイント

中古マンション選びにおける耐震基準のポイント

中古マンションを選ぶ際、建物の築年数を気にする方も少なくありません。
建物が新しいほどきれいで性能が良く、古いほど傷んでいる部分が多いため、築年数の新しいマンションのほうが人気があります。
それにくわえて、建物の安全性を気にするのであれば耐震基準も確認したいポイントです。
より安全性が高い物件を選びたいのであれば、新耐震基準の中古マンションを選ぶと良いでしょう。

新耐震基準とは

建物の耐震基準は、大きく新耐震基準と旧耐震基準の2種類に分けられます。
新耐震基準は、1981年6月に改正・施行された建築基準法に則った耐震基準です。
震度5強程度の地震では軽微な損傷で済み、震度6強から7の大規模な地震でも倒壊は免れるとされる強度になります。
新耐震基準は1978年に発生したマグニチュード7.4、最大震度5の宮城県沖地震における家屋の倒壊被害を教訓として施行されました。
現在でも使用されている耐震基準であるため、1981年6月以降に建てられたマンションであれば基本的に新耐震基準が適用されています。

旧耐震基準とは

旧耐震基準は、1950年から新耐震基準が施行される1981年まで使用されていた古い耐震基準です。
もともとは震度5程度の地震に対する対策を目安にしており、倒壊あるいは崩壊はしない程度の強度を求められていました。
旧耐震基準ではそれ以上の大きさの地震に対する基準は定められておらず、大規模な地震がたびたび発生する日本では不十分と言わざるを得ません。
そのため、新耐震基準では震度6以上の地震への対策が盛り込まれ、以前よりも防災に対する意識が高められました。
1981年の5月までに建てられた建物は旧耐震基準が適用されていることが多く、築年数の問題を差し引いても耐震性が高いとは言い難いです。
なお、建築確認が1981年5月以前に済んでいる建物だと、完成したのが1981年6月以降でも旧耐震基準が適用されている可能性があります。
中古マンション選びの際は、建物が完成した時期だけでなく建築確認がいつ済んだかをチェックするのがポイントです。

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中古マンション選びにおける管理状態のポイント

中古マンション選びにおける管理状態のポイント

中古マンション選びの際は、建物そのものの性能だけでなく管理の状態を確認するのがポイントです。
物件全体の管理状態は、そのマンションの治安や管理組合が頼りになるかを表します。
とくにチェックしておきたいのは、エントランス、ゴミ置き場、自転車置き場の3つです。

エントランスの状態

エントランスはマンション全体の玄関であり、住人や訪問者の方がまず目にする建物の顔でもあります。
そのエントランスがきちんと管理されているようであれば、比較的建物の治安が良く管理組合も機能していると考えられるでしょう。
反対に、誰も掃除する方がおらず砂埃やゴミが放置されていたり、電灯が切れたまま放置されていたりするのであれば注意が必要です。
ひび割れなどの劣化が放置されているのであれば、建物を適切に管理するための管理組合が機能していない可能性もあります。
エントランスだけでなく、エントランスにつながるエレベーターについてもチェックしておくのがおすすめです。

ゴミ置き場の状態

中古マンションのゴミ置き場の状態を確認すれば、住んでいる方のモラルやマナーの良さを確認できます。
ゴミ置き場に使用上のルールが設定されており、それがしっかり守られてきれいにゴミ置き場が使用されているようであれば、比較的管理状況が良い物件と言えるでしょう。
反対に、張り紙などで周知されているルールがなかったり、あっても守られていなかったりするのであれば注意したほうが良いです。
ゴミ置き場のルールを守れない方が住んでいると、ほかのモラルやマナーについても考慮してもらえず騒音などに悩む可能性が高まります。
中古マンション選びの際は、共用のゴミ置き場のルールや使用状況も確認しておきましょう。

自転車置き場の状態

中古マンション選びの際は、備え付けの自転車置き場についてもしっかり確認しておきましょう。
自転車置き場が整然としており、きれいに自転車が並べてあるようであれば住人の方のモラルが高い可能性があります。
反対に、倒れたままの自転車が放置されていたり、スペースに対して斜めに駐輪してあったりするのであれば気を付けたほうが良いです。
こういった細かな施設の使い方や管理の状況は、住人の方のモラルやマナー、管理組合の状態などが現れるポイントになります。
1つでも気になることがあるのであれば、不動産会社の担当者や売主の方にどうしてその状態になっているのか聞いてみましょう。

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中古マンション選びにおける修繕積立金のポイント

中古マンション選びにおける修繕積立金のポイント

マンションでは、賃貸物件でなくても修繕積立金として定期的に一定の金額を徴収しています。
これは大規模修繕などマンションの修繕に使用するためのお金であり、マンションの管理組合が徴収して管理するのが基本です。
修繕積立金を何年でいくらまで集めるのか、1回の支払いでいくら徴収するのかについても、管理組合が決定しています。
中古マンション選びでは、修繕積立金の金額や適切な使い方がされているかもチェックポイントのひとつです。

修繕積立金の金額は適正値か

修繕積立金は、マンション全体の長期修繕計画に従い、マンションの住人全員の合意のもとに集められるお金です。
長期修繕計画の目安については「長期修繕計画標準様式・作成ガイドライン・コメント」に定められており、修繕積立金については「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」で国土交通省が基準を示しています。
現時点でマンションの築年数が何年なのか、階層や敷地面積の規模がどれだけあるのかによって修繕積立金の適正値は異なるため、総会議事録などからしっかり議論されているか確認しておきましょう。

修繕積立金が安すぎるのは良くない

マンション選びにおいて、修繕積立金が安ければ定期的に負う負担が減ると考えている方はいらっしゃるかもしれません。
しかし、修繕積立金が適正値よりも安ければ、その分お金が貯まるのが遅くなります。
そうなると、工事が必要な時期までに本来貯めておかなければならなかった金額を下回る可能性があります。
工事が近づくにつれ修繕積立金が値上げされる可能性もあるため、修繕積立金が安すぎる物件については注意したほうが良いでしょう。

大規模修繕工事がいつなのかをチェックする

修繕積立金についてチェックする際は、大規模修繕工事の時期を確認するのがポイントです。
中古マンションなどでは、12~15年に1度は建物全体の大規模修繕工事をおこなうことになっています。
長期修繕計画では、大規模修繕工事をおこなう前提で修繕積立金の徴収に関する計画を立てているのです。
大規模修繕工事がまだおこなわれていない中古マンションでは、工事の塩梅が分からず工事が近づくにつれ修繕積立金が値上がりする可能性があります。
一方、大規模修繕工事が終わったばかりのマンションでは、直前の工事を踏まえて修繕積立金の見直しが図られている可能性が高いです。
中古マンション選びの際は、大規模修繕工事の時期や長期修繕計画についてもチェックしておくのがポイントとなります。

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まとめ

中古マンション選びでは、建物の耐震基準や管理の状態をチェックするのがポイントです。
ほかのポイントでは、修繕積立金の金額や長期修繕計画について調べることも大切になります。
選び方のポイントについて把握したうえで、より安全で快適に過ごせる中古マンションを選んでください。


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