中古マンションを一括払いで購入する場合は？メリット・デメリットを解説

中古マンションは一般的に住宅ローンを組んで購入する方が多いですが、一括払いで購入することも可能です。
今回はその場合のメリット・デメリットについて解説します。
また、住宅ローンを組まずに一括払いで購入する場合の注意点もお伝えいたしますので、ご参考になさってください。

この記事の執筆者

このブログの担当者　木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします！！私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

中古マンションを一括払いで購入するメリット

住宅ローンを組まず、中古マンションを一括払いで購入する方もいます。
以下ではメリットを解説するので、ぜひご覧ください。

金利を支払う必要がない

中古マンションを一括払いで購入した場合、住宅ローンを組む必要がないため、金利を支払わなくても良いというメリットがあります。
そもそも融資を受けずに購入できるため、金利・利息などの影響が一切ありません。
そのため、住宅ローンを利用するよりも一括払いで購入したほうが、結果とかかるお金が少なくてすみます。
利息がどの程度かかるのかは、利用する住宅ローンの金利や借入金額によるため一概にはいえませんが、多くの場合は数百万円以上かかります。
一時的な出費が大きくても、トータルの費用負担を抑えるなら、住宅ローンを組まないほうが良いと考えられるでしょう。

手数料がかからない

一括払いをすることで利息を支払う必要がないとお伝えしましたが、実は他にも支払わなくて良いお金があります。
たとえば、住宅ローンをはじめとして金融機関から融資を受ける場合、手数料を支払わなくてはなりませんが、一括払いをすればこれも不要になります。
また、ローン返済をおこなっていくための保証料や、団体信用生命保険など、多数の手数料がかかります。
これらの金額は利息と同様に、金額が一律で決まっているわけではありませんが、多くの場合は数十万から百万円かかるものです。
住宅ローンの利息と合計すると、それなりの金額になるため、費用負担が大きくなります。
一括払いなら、こうした費用も一緒に削減できるのがメリットです。

交渉順位が上がる

中古マンション購入時の交渉順位が上がる点もメリットとなります。
たとえば、自分の他に同じ物件を購入したいと考えている方が現れたとします。
この場合、売主はどちらの購入希望者と取引するか決めなくてはなりません。
しかし、その際に相手が住宅ローンでの購入を希望しており、自分が一括払いでの支払いが可能な場合、売主は一括払いで購入できる方を優先すると考えられるでしょう。
この理由は、一括で支払える場合は住宅ローンの審査が必要なく、もっとも円滑に取引できるためです。
住宅ローンを組んで購入する場合、事前審査と本審査を受ける工程が必要になります。
さらに、審査に必ず通過するとは限らず、なかには本審査に落ちてしまい、まとまった資金を準備できずに購入ができなくなる方もいます。
最初から一括で買う場合、こうしたデメリットが発生するリスクがありません。
そのため、他の購入希望者と比べて有利な立場で交渉できるようになるのです。
場合によっては、現金で一括購入できるのを伝えて、値引きの相談を持ち掛けられる場合もあります。

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中古マンションを一括払いで購入するデメリット

一括払いは、もちろんデメリットもあります。
以下で詳しく見てみましょう。

資金が減ってしまう

一括購入の場合、自分の預貯金を使って支払う必要があります。
そのため、まとまった資金が一気に減ってしまうのがデメリットです。
なかには、それが要因で預貯金のほとんどがなくなってしまう方もいるでしょう。
中古とはいえ、マンションを購入するのには数千万円もの費用が必要となります。
人生のなかでも大きな買い物になるため、費用負担が大きくなるのは避けられません。
これまでコツコツ貯めていたお金を一度に使う結果となるため、その点を考慮しなくてはならないでしょう。
また、資金が減ってしまうと、自分の預貯金からまとまったお金を捻出するのが難しくなります。
家を購入した後、事情があってまとまったお金が再度必要になっても、預貯金がなく対応できなくなるケースも考えられます。
住宅ローンを組まずに済むため、かかるお金の合計額としては少なくなりますが、一気にお金が減ってしまうのはデメリットといえるでしょう。

住宅ローン控除を受けられない

住宅ローンを利用しないため、住宅ローン控除が適用されません。
制度の内容としては、物件を購入してから最長13年間、年末時点の残高に対して1％を税額から控除されます。
この制度が適用にならないことに注意しましょう。
ただし、そもそも住宅ローンを利用しているからといって、必ずしもこの控除が利用できるわけではありません。
所得が年間3,000万円以下、住宅ローンが10年以上など、さまざまな要件をクリアする必要があります。

団体信用生命保険に加入できない

住宅ローンを利用した方の多くは、団体信用生命保険に加入します。
これはローンの契約者に万が一の事態が発生した際、残りのローンが保険金で弁済される仕組みを指します。
たとえば、契約者が事故や病気で他界した、高度の障害が残ったなど、特別な事情があった際に適用される仕組みです。
とても利便性がある仕組みなので、加入を希望する方は少なくないですが、これは住宅ローンを利用している方でなければ利用できません。
住宅ローンに対する補償のため、現金で一括購入した方は、この保険に入れません。

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中古マンションを一括払いで購入する際の注意点

もし、住宅ローンを組まずに購入する場合、何に気を付けるべきなのでしょうか。
以下で注意点を見てみましょう。

税金が発生する

住宅を購入したときは税金が発生するので、その分の現金を手元に残しておかなくてはいけません。
土地や建物などを購入すると、さまざまな税金がかかります。
かかる税金は、主に固定資産税、都市計画税、不動産取得税の3つです。
固定資産税の相場は、住んでいるエリアによって違いがありますが、1.4％が標準といわれています。
自分が住んでいる市区町村では、どの程度の税率なのか、前もって調べておきましょう。
都市計画税は、多くの市区町村で0.3％、不動産取得税は4％です。

火災保険への加入を忘れない

よくあるトラブルが、火災保険への加入忘れです。
火災保険の加入について案内が住宅ローンを組む際であることが多いため、住宅ローンを利用しない場合には、その案内を受けていないということがあります。
そのため、一括払いの場合には、自分自身で保険を選び、加入手続きを進める必要があることを覚えておきましょう。
また、火災保険をどうやって選ぶかも大切です。
どの保険が自分に合っているかをよく考え、早めに加入手続きを済ませておきましょう。

税務署の調査

場合によっては、税務署の調査が入ります。
これは、マンションを一括購入するだけの資金をどのように集めたのか調べるためです。
もちろん、調査が入ったからといって、不都合な結果になるわけではないので、冷静に対応しましょう。
また、誰かに資金を援助してもらった場合は、その旨を正直に伝えれば問題ありません。
購入に必要な資金をどのように確保していたのかを話せるよう、贈与契約書や通帳などを準備しておけばスムーズです。
しっかり説明できないと、より細かい調査が必要になるため、対応に時間がかかってしまいます。
事前に証明できるものをある程度準備しておけば、税務署に疑われずに済むため、いつでも対応できるようにしておきましょう。

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まとめ

中古マンションを一括払いで購入する場合、住宅ローンの金利や手数料が発生せず、支出の総額を抑えられるというメリットがあります。
しかし、まとまったお金が必要ですので、手持ちの資金とよく相談する必要があります。
また、火災保険の加入忘れがないように注意しましょう。