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実家じまいとは?実家じまいをおこなう理由や方法について解説

売却コラム

実家じまいとは?実家じまいをおこなう理由や方法について解説

相続を控えている方のなかには「親が住んでいる実家をどうしようか」と悩まれている方も多いのではないでしょうか。
また相続発生後、親族間での話し合いがまとまらず、空き家として放置しているというケースも少なくありません。
空き家は放置するとさまざまなリスクが生じるため、実家に住む予定がないのであれば、早めに処分することをおすすめします。
そこで今回は、実家を処分する方法として最近よく耳にする「実家じまい」に注目し、その理由や具体的な方法について解説します。

この記事の執筆者

このブログの担当者  木下 康裕

株式会社キーポイント代表取締役
タワマン・マンション・戸建て・土地・事業用の不動産売却・購入をご担当させて頂きます。不動産経験15年以上、大手不動産会社出身の担当者がワンツーマンでお客様の不動産売却をお手伝いします!!私は一度きりのお取引で終わるのではなく末永くおつきあい頂ける仲介を目指しております。不動産のことなら、お気軽にご相談をお待ちしております。

親が住んでいる家を処分する方法!「実家じまい」とは?

親が住んでいる家を処分する方法!「実家じまい」とは?

最近「実家じまい」という言葉を耳にすることはありませんか?
「実家じまい」とは、子が生まれ育った家、つまり親の家を整理して処分することです。
一昔前までは、親と子が一緒に生活し、親が亡くなったあとは子どもがそのまま実家を受け継ぐというケースが多く見られました。
しかし近年は核家族化が進み、親とは別に家を構えて生活する方が増えており、親が亡くなったり高齢者施設に入所したりすると、実家が空き家になるというケースも珍しくありません。
そのような場合に、実家じまいを検討する方が増えているのです。
ではなぜ実家じまいをおこなうのか、その理由として、以下のようなことが挙げられます。

管理ができない

親が亡くなったり高齢者施設に入所したりといったことがきっかけで実家が空き家になった場合、子には空き家の管理をおこなう義務があります。
誰も住まなくなった家は急激に劣化が進むため、倒壊のリスクが生じるだけでなく、放火や違法投棄といった犯罪に利用される恐れもあります。
管理を怠り、隣家や周辺住民に被害を及ぼした場合、所有者が責任を負わなければなりません。
また放置しておくことが危険であると自治体が判断した場合、「特定空家」に指定され、所有者負担で強制的に解体される場合があります。
そのようなリスクを回避する方法は、定期的に訪れて換気や清掃、庭の管理などをおこなうことです。
しかし、子が遠方に住んでいる場合、定期的に訪れるための手間と費用がかかります。
このようなことから、実家じまいをする理由として、管理し続けられないことを挙げる方が少なくないのです。

税金や維持費がかかり続ける

空き家といえども、不動産を所有している方には、毎年固定資産税や都市計画税が課されます。
実家を将来利用するつもりがあれば、大きな負担には感じないかもしれませんが、そのつもりがない場合は毎年無駄な税金を払い続けることになります。
また管理ができない場合、管理を代行してくれる「空き家管理サービス」を利用するという方法もありますが、利用料金を支払い続けなければなりません。
このように、実家じまいをする理由として、お金の負担が続くことも挙げられるのです。

実家じまいの前におこなう準備方法

実家じまいの前におこなう準備方法

では実際に実家じまいをおこなう場合、どのような流れで進めると良いのでしょうか。
まずは、実際に処分する前におこなっておくべき準備方法について解説します。
実家じまいは、親が生存中でも、相続が発生したあとでもおこなえます。
しかし、相続が発生したあとにおこなう実家じまいは、子にとって大きな負担です。
そこで、可能であれば親が生存中に、親族が納得できる方法を決めておくことをおすすめします。
具体的には、以下のような方法で進めていきましょう。

親や兄弟で話し合い、実家をどうするか決める

実家は親にとっても子にとっても、思い入れのある大切なものです。
親が実家を受け継いでほしいのか、あるいは処分しても良いのか、また兄弟の誰かが受け継ぐ可能性があるのかなど、それぞれの意向を聞きながら話し合う必要があります。
その結果、誰も受け継ぐつもりがないのであれば、実家じまいをおこなう時期を決めておくと良いでしょう。
たとえば、親が亡くなったあとに家を処分するのであれば、親が元気なうちに家財道具の整理を始めることができます。

財産について把握する

実家だけでなく、山やほかの不動産なども親が所有している可能性があります。
相続が発生し、遺産の分割や相続手続きをめぐって、親族間でトラブルが起こるケースも少なくありません。
実家じまいの相談をする機会に、親の財産や相続についても話し合っておくと、相続手続きをスムーズにおこなえます。

親に住み替えをすすめてみる

家族での話し合いのなかで、親が実家を離れることに対してそれほど抵抗がないのであれば、住み替えを提案してみましょう。
子の家に同居する、高齢者施設に入所するなど、親が安心して老後を過ごせる場所を親族で検討してみてください。
住み替えが可能であれば、親が元気なうちに実家じまいを一緒におこなうことができます。
また最近は、人生の終わりに向けて身のまわりのことを整理する「終活」をおこなう方が増えています。
親が亡くなったあとの手続きに必要なことや、身の回りのことなど、親族に残しておきたい情報を記したノートの作成を提案しても良いかもしれません。
ノートを作成することで、親も整理しやすく、子も把握しやすいためおすすめです。

実家じまいで家や荷物を処分する方法

実家じまいで家や荷物を処分する方法

最後に、実家じまいをおこなうにあたって、家や荷物の具体的な処分方法について解説します。

実家の処分方法

実家を処分するには、次の2つの方法があります。

実家をそのまま売却する
1つ目は、建物を残して売却する方法です。
この場合は、まず不動産会社に査定を依頼し、どれくらいの価格で売却できるかを把握する必要があります。
不動産会社が提示する査定価格に納得したら、不動産会社と媒介契約を結び、売却活動をおこなって買主を探します。
売却活動中、購入検討者が現れたら内見に応じる必要があるため、売却することを決めたら荷物をすべて撤去してきれいに掃除をし、内見準備をおこないましょう。
買主が決まったら売買契約を結び、決済完了後に引き渡すといった流れになります。

実家を解体して土地として売却する
土地として売却する場合は、実家を解体してから売却活動をおこなって買主を探します。
この場合は、解体費用が発生します。
解体費用は、木造で1坪当たり約2万円~3万円、鉄筋造の場合は約3万円~5万円が相場です。
また建物が建っている土地には住宅用地の特例が適用されるため、固定資産税が更地よりも安くなっていますが、解体するとこの特例が適用されなくなります。
解体すると固定資産税が跳ね上がるため、税金の負担が大きくなることに注意が必要です。

荷物の処分方法

実家じまいの際に多くの方が頭を悩ませるのが、荷物の処分です。
実家を残したまま売却する場合、荷物を撤去しなければなりません。
まずは必要なものと不要なものを分別します。
一般ごみは、自治体のごみ収集日に出すか、自治体のごみ収集センターに持ち込めばまとめて処分することが可能です。
電化製品は、不用品回収業者に依頼するか、家電小売店に持ち込んで引き取ってもらいましょう。
ただし実家の荷物は、親族であっても勝手に処分しないように注意してください。
個人の判断で処分してしまうと、「残しておきたかったのに」と、あとでトラブルになる可能性があります。
したがって、荷物の処分について親族全員で話し合い、処分するもの・残すものをリスト化して共有しておくことをおすすめします。

まとめ

実家を相続しても利用する予定がない場合、空き家として所有すると管理義務が生じるだけでなく、税金や維持費も負担しなければなりません。
実家が空き家になることが予想される場合は、早めに親族で話し合い、実家じまいをすることをおすすめします。
ただし実家は親族それぞれに思い入れがあるため、意向を聞きながら全員が納得する方法を検討しましょう。


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